キールティ・クルハーリー

キールティ・クルハーリー

キールティ・クルハーリー（Kirti Kulhari、1985年5月30日生まれ）は、インドの映画界、特にボリウッドで活躍する実力派女優です。インドの主要都市であるムンバイで生まれ育ちましたが、その家族はラージャスターン州ジューンジュヌ県にルーツを持っています。私生活では、2016年にサーヒル・セーガルと結婚しています。

キャリアの始まりとボリウッドへの道

キールティの俳優としてのキャリアは、2002年に公開されたオリヤー語映画『Dharini』でのデビューに遡ります。初期には舞台演劇や様々な企業のテレビコマーシャルに出演し、演技の経験を積みました。その後、2010年の映画『Khichdi: The Movie』で満を持してボリウッドへのデビューを果たします。彼女が広く一般の注目を集めるきっかけとなったのは、2011年に出演したスリラー映画『サタン 〜悪魔の通り道〜』でした。

転機となった作品と評価

キールティのキャリアにおける大きな転換点となったのは、2016年に公開された社会派ドラマ『ピンク』への出演です。この作品では、インド映画界の巨匠アミターブ・バッチャンや、人気女優タープシー・パンヌと共演し、その圧倒的な演技力が高く評価されました。この熱演により、インドの主要な映画賞であるフィルムフェア賞において助演女優賞にノミネートされるなど、女優としての地位を確固たるものにしました。

主演作と受賞

『ピンク』での成功後も、キールティの活躍は続きます。2017年には、監督マドゥール・バンダルカルの社会派作品『Indu Sarkar』で初めて単独主演を務め、その演技力で再び注目を浴びました。2018年には、個性派俳優イルファーン・カーンと共演したブラックコメディ『ブラックメール』に出演する一方、短編映画『Maya』での演技により、フィルムフェア賞の短編映画部門主演女優賞を受賞し、その才能を様々な形で証明しました。

近年の目覚ましい活躍

2019年は、キールティにとって特に実りの多い年となりました。インド軍による外科的攻撃を描いた大ヒット軍事アクション映画『URI/サージカル・ストライク』や、インド宇宙研究機関（ISRO）の火星探査計画を描いた感動的な実話ベースの作品『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』といった、興行的にも批評的にも大成功を収めた話題作に立て続けに出演しました。これらの作品での存在感あふれる演技は、彼女の人気と評価をさらに高めることとなりました。同年には、デジタルプラットフォームでの活動も開始し、Amazonプライム・ビデオのドラマシリーズ『Four More Shots Please!』や、Netflixのサスペンスシリーズ『Bard of Blood』にも出演するなど、活躍の場を広げています。その後も2020年には『Criminal Justice: Behind Closed Doors』などのウェブシリーズに出演し、多角的なメディアでの活動を展開しています。

キールティ・クルハーリーは、その多様な役柄への深い理解と確かな演技力で、インド映画界において独自の存在感を放っています。今後も彼女がどのような作品で私たちを魅了してくれるのか、期待が寄せられています。

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