ギアスタジアム

『ギアスタジアム』とその平成版について

概要

『ギアスタジアム』（Gear Stadium）は、1991年4月5日に日本でバンダイナムコエンターテインメント（当時はナムコ）によってリリースされたゲームギア用の野球ビデオゲームです。このゲームは、北アメリカでは『Batter Up』というタイトルで知られています。本作はファミスタシリーズの一部で、前年に発売されたゲームボーイ版『ファミスタ』に続く第2作となっています。ファミスタシリーズはメガドライブやドリームキャストにも展開されましたが、特にゲームギアにおいて唯一の名称が与えられた作品です。

ゲームのシステムは、ファミスタの第3作目である『ファミスタ88』を基本にして構成されています。プレイヤーは9イニングまたは短縮版の5イニングから試合時間を選ぶことができ、携帯ゲーム機の特性を考慮した設計となっています。この方式により、短いプレイタイムで楽しむことができる一方で、長時間のプレイには不向きな設計になっています。一般的なプレイモードでは14チームから1チームを選び、トーナメント形式で進めます。ゲームはパスワード方式によりコンティニューが可能です。

チーム構成

ゲーム内には「ギアスタリーグ」が存在し、14チームが参加しています。これらのチームは実在する日本のプロ野球チームに基づいており、ファミスタ'88と同じチーム構成になっています。各チームは以下の通りです：

• - C：カーズ（広島東洋カープ）
• - D：ドラサンズ（中日ドラゴンズ）
• - S：スパローズ（ヤクルトスワローズ）
• - G：ガイアンツ（読売ジャイアンツ）
• - W：ホイールズ（横浜大洋ホエールズ）
• - T：タイタンズ（阪神タイガース）
• - L：ライオネルズ（西武ライオンズ）
• - Bu：バッカルーズ（近鉄バファローズ）
• - B：ブルーウィンド（オリックス・ブルーウェーブ）
• - F：ファイアーズ（日本ハムファイターズ）
• - H：ホーネッツ（福岡ダイエーホークス）
• - O：オリエンツ（ロッテオリオンズ）
• - M：メジャーリーガーズ（アメリカ大リーグオールスター）
• - N：ナムコスターズ

さらに隠しチームとして、特撮ヒーローの名前を冠した「アクションヒーローズ」が存在し、特定の条件をクリアすることで登場します。この隠しチームは『ファミスタ'91』からの選手データを使用しています。

球場の選択

プレイヤーは試合の舞台となる球場を2種類から選ぶことができます。「まりん」と「かわさき」の2つの球場は、いずれも人工芝のフィールドです。特に「かわさき」はホームランが出やすい造りになっています。これにより、プレイヤーは異なるスタイルのプレイを楽しむことができるのです。

ギアスタジアム平成版

『ギアスタジアム』は、1995年10月20日に「ギアスタジアム平成版」としてリメイク版が発表されました。このアップデートでは、データの更新が行われ、球団名や選手名が実名化されています。また、このバージョンにはNPB所属の外国人選手オールスターチームも新たに参加しています。隠しチームは、全12球団から集められた選抜チームに変更されました。

ブランドの移行

このゲームはナムコが1984年から1995年まで使用していた「ナムコット」ブランドの最後の作品の一つであり、その後は「ナムコ」ブランドに移行する重要な時期にあたります。このため、プレイヤーはゲーム内の「namcot」のデータを見ることができますが、ブランド名が切り替わったのは歴史的な背景があります。タイトルに「平成」が含まれていても、平成以前の作品のリメイクではなく、当時のゲーム文化を反映した新しい作品として位置づけられています。

結論

『ギアスタジアム』は、斬新なゲームプレイと豊富なチーム構成によって、プロ野球ファンだけでなく多くのゲーム愛好者から支持を受けました。その後の平成版では、さらなる進化を遂げ、多くの新しい要素が追加されています。このように、両者は日本のゲーム文化の中で独自の地位を築いてきました。

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