ギブソン・レスポール・スペシャル

ギブソン・レスポール・スペシャルの紹介

ギブソン・レスポール・スペシャル（Gibson Les Paul Special）は、1955年にリリースされたエレキギターで、ギブソン社が手掛けたモデルの一つです。このギターは、人気のレスポールシリーズの中でも、スタンダードモデルとレスポール・ジュニアの中間の位置づけにあります。初心者向けのレスポール・ジュニアから進化したこのモデルは、その音色とスタイルで多くのギタリストに愛されています。

特徴と仕様

レスポール・スペシャルは、主にレスポール・ジュニアの基本的な構造を踏襲しつつも、いくつかの洗練された仕様が盛り込まれています。以下にその主な特徴を挙げます。

• - ボディ構造: マホガニー製のフラットトップボディを採用しており、温かみのある豊かな音色が特徴です。
• - ピックアップ: ハムバッカーではなく、P-90ピックアップが搭載されており、優れたフィードバックと明快な音色を提供します。
• - ポジションマーク: ドット型のポジションマークが採用されています。
• - ペグ: 白いプラスチック製のノブを持つ3連ペグが特徴的です。

レスポール・ジュニアと比較すると、レスポール・スペシャルには次のような上位仕様が施されています。

• - ピックアップ数: ソープバータイプのP-90ピックアップが2基装備され、2ボリューム・2トーンのコントロールを有しています。
• - ロゴデザイン: ギブソンのロゴはパール仕様となっています。
• - ネック: バインディングが施されたネックは、美しいデザインとともに、演奏性の向上にも寄与しています。

年代別の変遷

レスポール・スペシャルはその誕生以降、多くの変更を経てきました。以下に主要な変更点を年代別にまとめます。

• - 1955年: モデルの発売が開始され、レスポールシリーズの新たな仲間として登場します。
• - 1958年: 初期のシングルカッタウェイからダブルカッタウェイに変更。ピックアップの位置も調整され、音質が向上しました。
• - 1960年: この年にジュニアと共に生産が終了しました。
• - 1974年: 期間限定でシングルカッタウェイモデルが再生産されます。
• - 1989年: P-100ピックアップに変更され、ブリッジもチューン・O・マチックに替わります。
• - 1998年: 「レスポール・ジュニア・スペシャル」として新しいモデルが登場し、外観がジュニアに近いものとなります。
• - 2003年: ピックアップが再びP-90に戻ります。
• - 2015年: シンプルなラインナップでダブルカッタウェイモデルが復活しました。
• - 2019年: 再びカタログからその名が消えますが、2021年に改めて復帰します。この時のモデルは、往年の仕様を現代に適応させたものとなっています。

著名な使用者

ギブソン・レスポール・スペシャルは、多くの著名なミュージシャンに使用されています。例えば、ラリー・カールトンやボブ・マーリー、ローリング・ストーンズのキース・リチャーズとロン・ウッドなど、多彩なアーティストがこのギターを愛用しています。さらに、日本のミュージシャンにおいても、渡辺香津美、奥田民生（ユニコーン）、藤原基央（BUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKEN）などがその名を挙げています。

結論

ギブソン・レスポール・スペシャルは、単なる入門用モデルを超えた存在です。多様な音色と卓越した演奏性を持ち、多くのアーティストに支持されているこのギターは、時代を超えてその価値を証明しています。これからも、ギブソン・レスポール・スペシャルはギタリストたちに愛され続けることでしょう。

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