クイズ!!マガジン

クイズ!!マガジン：ビートたけし率いる人気クイズ番組の全貌

1980年10月12日から1983年10月2日にかけて、テレビ朝日系列で放送されたクイズ番組『クイズ!!マガジン』。毎週日曜11:00～11:45に放送され、番組タイトル末尾の西暦下2桁（'80～'83）が変わることで話題となりました。例えば1981年度のタイトルは『クイズマガジン エイティーワン』と英語読みで呼ばれていました。

雑誌感覚のクイズと、たけし節炸裂の司会進行

番組最大の特徴は、その問題構成にあります。時事問題や流行を題材とした問題が中心で、まさに「雑誌感覚」のクイズ番組と言えるでしょう。視聴者にとって身近な話題を取り上げることで、高い親近感と共感を生み出していました。

司会はビートたけし（ツービート）とビートきよし（ツービート）、そして当時テレビ朝日アナウンサーだった南美希子が務めました。たけしの毒のある、独特の司会進行は番組を大いに盛り上げ、視聴者の注目を集めました。しかし、時事問題を扱うがゆえに、収録前日に問題が差し替えられるなど、制作陣は常に緊張感を強いられる状況だったと言われています。

さらに、歌のコーナーなども設けられ、クイズだけでなくバラエティ要素も満載。幅広い年齢層の視聴者を惹きつけました。

個性豊かなレギュラー陣と多彩なクイズコーナー

レギュラー解答者として、今いくよ・くるよが番組を盛り上げました。画面に向かって左側の席に座っていた彼らは、最初の数問でお手つきや誤答をすることが多く、回答権を得られずに無得点に終わることも珍しくありませんでした。

レギュラーリポーターとして野村義男が「マガジン情報局」を担当。番組をさらに多角的に紹介しました。その他、秋山武史は番組中盤のCM前に一般女性とキスをするコーナーに出演するなど、様々な個性豊かなメンバーが番組を彩っていました。

クイズコーナーは、早押しクイズ、三択クイズ、野村義男のマガジン情報局クイズ、ゲストクイズ、ビートきよしの逆転クイズなど、バラエティに富んでいました。最終問題であるビートきよしの逆転クイズは、初期は口答方式でしたが、後に変更されたようです。

また、優勝チームが挑戦するボーナスステージ「黄金の剣ゲーム」は、番組の大きな見どころの一つでした。これは、黒ひげ危機一発風のゲームで、5本の剣を7つの穴に刺し、ハズレの穴を避けるというものです。成功すると高額賞金が獲得できる一方、失敗すると罰ゲームが待っていました。

白熱のクイズバトルと、運試し！黄金の剣ゲーム

番組のルールは、2人4組の出場チームがクイズに挑戦するというシンプルなものでした。スピードクイズでは、1問正解するごとに1万円を獲得。不正解の場合は、次の不正解者が出るまで解答権が無くなり、椅子が上下するゴンドラ調の席でペナルティを受けました。三択クイズは全員参加で、不正解のペナルティはありませんでした。

最終問題は全員参加で、持ち金を賭けて勝負。正解すると賭け金が加算され、不正解だと没収されました。最終的に獲得金額の高いチームが優勝し、天井から紙吹雪が降る演出で盛り上がりました。優勝チームは賞品を獲得し、黄金の剣ゲームに挑戦することができました。

5週に1度のペースで行われた「チャンピオン大会」では、通常のクイズに加え、たけしが箱の中から問題を選ぶコーナーや、最終問題が2問になるなど、さらに白熱した展開が繰り広げられました。優勝賞品は海外旅行で、グアム・パラオ、フィリピン・セブ島などが賞品として用意されていました。

黄金の剣ゲームでは、剣を刺す人と椅子に座る人に分かれ、7つの穴に5本の剣を刺していくというものでした。1ヶ所がハズレで、ハズレに刺してしまうと、椅子が上昇し、頭上の風船が割れて粉まみれまたはずぶ濡れになるという罰ゲームがありました。ハズレを避けて黄金の剣を刺すことができれば、50万円の賞金が加算されました。

広いネット局と、番組を支えたスタッフ陣

『クイズ!!マガジン』は、テレビ朝日をキー局に、北海道から九州まで全国各地のテレビ朝日系列局で放送されました。一部地域では独立局や他系列とのクロスネット局での放送もあったようです。

番組制作には、多くのスタッフが関わっていました。ナレーターには堀越幸子と小林克也、構成には上村達也、八田辰夫、小山田満月など、ベテランスタッフが名を連ねています。問題作成、テーマ音楽、コーラス、ディレクター、プロデューサーなど、それぞれの分野のプロフェッショナルが力を合わせ、この人気番組を作り上げていました。

また、番組を題材とした書籍『ツービート・野村義男のクイズ!!マガジン'81』も出版されています。

『クイズ!!マガジン』は、ビートたけし独特の司会と、バラエティ豊かなクイズ、そして運を試せる黄金の剣ゲームなど、多くの魅力が詰まった番組でした。番組を支えたスタッフ、出演者の熱意と才能によって、視聴者に多くの感動と笑いを届けたと言えるでしょう。

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