クイズでボーイハント

クイズでボーイハント

『クイズでボーイハント』は、1980年10月4日から1981年3月21日までの期間、現在のテレビ東京である東京12チャンネルにて放送されていた、恋愛バラエティ番組の要素を強く持ったクイズ番組です。毎週土曜日の夜7時から7時30分までの30分番組として、当時の視聴者にユニークな興奮を届けました。挿入歌には、アシスタントとしても出演していた原めぐみさんの楽曲『ボーイハント』が使用されていました。

番組概要と基本ルール

この番組の司会は、林家しん平と松原愛が担当しました。毎回、一般公募で選ばれた3名の女性解答者と、同じく一般から選ばれた10名の男性参加者が出場しました。番組セットの最大の特徴は、男性参加者がゲーム開始時に一人ずつ入る「独房」と呼ばれる上部のブースでした。安全面を考慮してか、この「独房」の鉄格子はゴム製だったといいます。

ゲームはまず、女性解答者たちによる早押しクイズから始まります。クイズに正解した女性は、好きな男性参加者を「独房」の中から選び、自分の陣地へ移動させることができます。10名全ての男性が「独房」からいなくなると、ゲームは次の段階へ進みます。引き続き早押しクイズに挑み、ここで正解した女性は、他の解答者が既に獲得した男性を「奪う」ことができるのです。制限時間終了時点で、最も多くの男性を自分の陣地に引き入れた女性が優勝となりました。優勝者には、獲得した男性の人数に応じて、一人につき1万円が賞金として贈られました。

最終局面：カップル成立とチャレンジクイズ

優勝した女性は、自分が獲得した男性の中から一人のパートナーを選び、カップルが成立します。そして、この幸運な男性には、番組のクライマックスとなる特別な機会が与えられました。それは、海外旅行を賭けた「チャレンジクイズ」への挑戦です。

「チャレンジクイズ」は一問一答形式で行われました。見事、このクイズに正解することができれば、頭上からは大量の紙吹雪と風船が舞い降りてくるという華やかな演出と共に、成立したカップルに念願の海外旅行がプレゼントされました。

しかし、もし答えに詰まるか、間違えてしまった場合、状況は一変します。不正解となった男性の頭上からは、「たわけ者」と大きく書かれた垂れ幕が降りてくるのです。さらに、スタジオの司会者や観客からは「たわけ者ォ!!」という容赦ない罵声が浴びせられます。罰ゲームとして、衝立に開けられた穴から顔を出すことになり、優勝した女性から顔面にパイをぶつけられるという、当時としても非常にインパクトのある、ある意味過激とも言える演出が待っていました。

出演者

司会
林家しん平
松原愛
アシスタント
原めぐみ
林未来
出題者
野沢那智

『クイズでボーイハント』は、恋愛をテーマにしたバラエティとクイズを組み合わせ、さらに独特なルールと過激な罰ゲームを盛り込むことで、短期間ながらも当時のテレビ番組史において異彩を放つ存在でした。現代の感覚で見ると驚くような演出も含まれており、昭和のテレビ番組の多様性と自由さを象徴する一例と言えるでしょう。

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