クイズの王様 (フジテレビ)

『クイズの王様』の概要

『クイズの王様』は、フジテレビが制作したクイズ番組で、1972年2月19日から1974年2月9日まで放送されていました。この番組は、毎週土曜日の夜9時から放送され、松下電器産業（現在のパナソニック）がスポンサーとして提供していました。正式な番組名は『ナショナルファミリークイズ クイズの王様』の通り、家族で楽しめる内容が特色です。

番組の特徴とクイズの種類

番組は、前番組の『ナショナル プライスクイズ ズバリ!当てましょう』を引き継ぎ、一般参加者からのペアチームが4組登場してクイズに挑戦します。クイズは多様で、「プライスクイズ」、「パネルクイズ」、「シルエットクイズ」、「もの知りクイズ」、「メモリークイズ」の5種類が用意されていました。これらのクイズはインタビュー形式やゲストの歌、さらにはコントなどを通じて出題され、観客を楽しませました。

特に印象深いのは、コントレギュラーとしてザ・ドリフターズとハナ肇とクレージーキャッツが出演していた点です。彼らのコントはクイズの進行に彩りを加え、視聴者に笑いを届けました。番組で最も点数を獲得したチームには「クイズの王様」の称号が授与され、さらに30万円相当の電化製品がスポンサーから提供されるという特典もありました。

番組名の由来と競技形式の変化

この番組名は、1950年代後半に放送された同名のラジオ番組に由来しています。こちらの番組も松下電器がスポンサーを務めていましたが、内容は大きく異なっていました。ただし、どちらも優勝者に同社製品が贈られる点は共通しています。放送が進むにつれて、芸能人対抗形式が主流となり、番組の後期には8名の芸能人が「紅組」と「白組」に分かれて戦うスタイルが確立されました。

主な出演者

番組の司会は石坂浩二が務めており、彼はその後も松下電器提供の『動物家族』のナレーションや『ズバリ!当てましょう』の司会を担当していました。アシスタントには望月真理子が起用され、途中でアーリンが降板しました。また、出演したコントレギュラーの中には、ザ・ドリフターズやハナ肇とクレージーキャッツの名前が挙げられます。

放送の地域差と影響

北海道地域では、北海道文化放送が開局した後でも、札幌テレビ放送の枠で放送が続けられ、1972年12月まであったことが特記されます。その後、1973年1月からは北海道文化放送での同時ネットに移行しました。このように地域ごとの放送事情も番組の歴史の一部となっています。

最後に

後年のフジテレビの特番では『クイズの王様』の取り上げは少なくなりましたが、2019年には思い出のセグメントが放送され、特に最終回前の回での歌唱シーンが残されたことが示されています。今もなお、当時のテレビ文化の一端を知るには貴重な番組だったと言えるでしょう。

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