クイズタッグマッチ

『クイズタッグマッチ』は、1977年 10月3日から1978年 3月31日にかけて、フジテレビ系列で平日帯番組として放送されたクイズ番組です。放送時間は毎週月曜日から金曜日の正午から12時30分までの30分間でした。司会は俳優の三橋達也が務め、問題の読み上げや進行役は声優の家弓家正が担当しました。

番組の概要と特徴

前番組『やりくりクイズ30万に挑戦』の後継として、引き続き平日昼の帯番組枠で放送されました。この番組の大きな特徴は、参加資格がペアであること、そして前番組とは異なり、男性同士を含むあらゆる組み合わせのペアが出場可能となった点です。また、出場者が特殊な「ゴンドラ」に乗り込み、クイズの正誤によってこのゴンドラが移動するという、視覚的にもユニークなシステムを採用していました。

対戦ルール

番組では毎回2組のペアが登場し、早押し形式のクイズで対戦しました。クイズに1問正解するごとに、そのペアには2,000円の賞金が加算されていきました。番組開始当初の前期においては、3組勝ち抜き制が採用されていましたが、後にルールが変更され、後期は4チームによるトーナメント方式で優勝チームを決定する形式となりました。

ゴンドラシステム

この番組の最大の特徴であるゴンドラシステムでは、出場者は1人ずつ独立したゴンドラに乗り込み、ステージの両端から開始位置につきました。早押しクイズに正解すると、自陣のゴンドラをステージ中央方向へ1マス進めることができました。しかし、誤答してしまった場合は、スタート地点まで大きく後退させられるペナルティがありました。このゴンドラの移動を繰り返し、先に自陣のゴンドラを中央で合体させたペアがその対戦の勝者となる仕組みでした。

クイズ形式

出題されるクイズ問題は、一般的な知識を問うものから、二者択一形式、YES/NO形式など多岐にわたりました。さらに、ユニークな形式として、ペアで一つの問題に挑戦し、それぞれが異なる解答を出すというものも存在しました。このペア解答方式では、両者とも正解した場合にゴンドラが1マス進むことになりますが、どちらか一方、あるいは両方が不正解だった場合でも、ゴンドラが後退させられるというペナルティは課されませんでした。

ゾーンと賞品・賞金

ステージには、青、緑、紫、黄、オレンジ、赤の6色の「ゾーン」が設けられていました。ゴンドラを移動させて特定の色のゾーンで合体することができれば、その色に対応した様々な賞品を獲得できました。さらに、毎回抽選などで決定される「ラッキーゾーン」に指定された色でゴンドラを合体させた場合には、通常賞品に加え、追加のボーナス賞金が贈られました。

ボーナスクイズ

勝ち抜き方式の時代に3組勝ち抜いたチーム、またはトーナメント方式の時代に優勝したチームは、さらに高額賞金を目指すボーナスクイズに挑戦することができました。ボーナスクイズでは、制限時間30秒以内に3問の書き問題に全問正解することを目指します。解答を書き終えた後の判定時に、特定のランプが点滅した場合は、3つの解答のうちいずれか1つだけを、制限時間10秒以内であれば一度だけ修正するチャンスが与えられるという特別ルールもありました。このボーナスクイズの獲得賞金は、1問正解で5万円、2問正解で10万円、そして見事3問全てに完全正解すると、番組最高額の30万円を獲得することができました。

その他のエピソード

放送期間中の1977年11月23日には、特別企画として芸能人ペアによる大会が開催されました。これは番組開始後比較的早い時期の放送でしたが、レギュラー回に先駆けて、後に採用されるトーナメント方式が用いられました。芸能人大会独自のルールとして、優勝ペアは用意された5枚のパネルから1枚を選び、その裏に書かれたヒントから連想される特別な「勝利者賞」を獲得する権利が与えられました。

出場者が搭乗するゴンドラは、上下に配置される構造でした。前期の勝ち抜き方式では、上段が前回の勝者であるチャンピオンペア、下段が挑戦者ペアという配置でした。後期にトーナメント方式に移行してからは、予選においてはトーナメント表の左側のペアが上段、右側のペアが下段に配置され、決勝では勝ち上がった2組のペアが同様に上段と下段に配置されました。上段のゴンドラ上部には、前期には連勝回数を示す電光掲示板が設置されていましたが、後期にトーナメント方式になっても撤去されず、単に装飾として様々な色のランプが点灯していました。

番組を彩るテーマ曲やBGMは、前番組『やりくりクイズ30万に挑戦』から引き続き、作曲家の渡辺岳夫が手掛けていました。約半年の放送期間でしたが、そのユニークなゴンドラシステムとルールで記憶されるクイズ番組でした。

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