三橋達也

三橋達也（みはし たつや）

概要

三橋達也は、1923年11月2日に東京市で生まれ、2004年5月15日に80歳で亡くなった著名な日本の俳優です。彼は妻の安西郷子と共に家族を築き、息子の三橋忠央も芸能界での活動をしています。

来歴

三橋は父が木版彫刻家であったことから、1942年に多摩帝国美術学校に入学しました。しかし、戦時中の影響で教育内容が充実せず、1年後には中退しています。その後、舞台美術家を目指し新劇グループに参加しましたが、俳優としての道を選ぶことになります。1944年には、水の江瀧子が主催する劇団たんぽぽに加入し、エキストラとして映画にも出演しました。これを機に、彼の演技キャリアが始まりますが、途中で軍に召集され、シベリア抑留を経験します。

1947年に復員後は短編映画のプロデューサーや俳優として活動し、1948年には東映に入社しました。最初は大部屋俳優としての活動が中心でしたが、『あゝ青春』に主演し、評価を得るようになります。特にこの映画での三橋の演技が印象深く、将来の成功が期待されたと言われています。

映画キャリアの発展

彼は、その後大映や新[[東宝]]、松竹、日活といった多くの映画会社で活動し、特に1954年から日活に移籍した後は、川島雄三監督の作品で数多くの印象的な役を演じ、主演スターとなりました。『愛のお荷物』でのコメディセンスや、『青春怪談』『こころ』など青春ものでも存在感を示しました。

1958年には日活と対立し、東京映画、後には東宝に移籍。ここでの活動では、黒澤明監督の『悪い奴ほどよく眠る』や、『天国と地獄』に出演し、特異な役柄で名声を博しました。また、難役をこなしながらも往年の俳優として多彩な演技を残しました。

受賞歴と代表作

三橋は1997年日本映画批評家大賞を受賞したほか、2002年にはフランス・ナント三大陸映画祭で主演男優賞を受賞するなど、国際的にも評価されています。特に、毎日映画コンクール助演男優賞など、多くの栄誉を受けています。

趣味と個性

趣味はクレー射撃であり、その腕前は芸能界でも知られていました。そのため、日本クレー射撃協会に所属し、ガンクラブの理事長も長い間務めました。また、シベリア抑留の経験から、ロシア上空を飛ぶことを避けるなど、特異な一面も見せました。

晩年と遺作

晩年には、『西村京太郎トラベルミステリー』シリーズで十津川省三役を演じ、その存在感を続けました。2004年に急性心筋梗塞のため亡くなるまで、彼は多くの人々に愛される俳優でした。遺作は紀里谷和明監督の映画『CASSHERN』となるなど、その印象は色褪せることなく今でも語り継がれています。

彼のキャリアは映画界の多様なジャンルを包含し、俳優としての信じられないような才能を示しました。三橋達也はまさに、日本の映画界においての重要な存在であり、今後もその功績は語り継がれていくでしょう。

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