クシアオサウルス

クシアオサウルス（Xiaosaurus）

クシアオサウルスは「暁のトカゲ」という意味を持つ恐竜の属で、ジュラ紀中期、約1億6900万年前から1億6300万年前にかけてアジアに生息していました。この小型の草食恐竜は中国の四川盆地で化石が発見されています。

発見と命名

クシアオサウルスの化石は1979年と1980年に中国四川省の大山鋪鎮近郊で発掘されました。これらの標本は1983年に董枝明と唐治路によってタイプ種であるXiaosaurus dashanpensisとして命名されました。名前の由来としては、中国語の「暁（xiáo）」が挙げられ、化石の発見時期に由来しています。音訳では「シャオサウルス」とも呼ばれ、種名は発見地である大山鋪（Danshanpu）に基づいています。

化石はIVPP V6730Aというホロタイプに所蔵され、年代は下部沙溪廟層のもので特定が難しいですが、バジョニアンまたはバトニアン-カロヴィアンとされます。ホロタイプは部分的な骨格で構成されており、顎の部分や頸椎、尾椎、上腕骨や大腿骨、右の後肢が含まれています。また、別の標本IVPP V6730Bも発見されており、こちらは右大腿骨や胴椎、指骨、肋骨などの断片を含んでいます。

1992年には彭光照が、アギリサウルス・ムルティデンスをクシアオサウルスの第2の種としてXiaosaurus multidensに改名しましたが、現在ではこの改名は一般には承認されていません。

特徴・分類

クシアオサウルスは体長が約1メートルと推定されるほどの小型で、二足歩行の恐竜でした。大腿骨のサイズは11センチメートルです。その化石は非常に断片的なため、分類が困難とされています。記載者らはこの恐竜をレソトサウルスやヒプシロフォドンと進化的に結びつけ、ファブロサウルス科またはヒプシロフォドン科に分類しました。

しかし、クシアオサウルスはしばしば疑問名と見なされており、確定的な分類はなされていません。不定の鳥盤類あるいは基盤的な角脚類、周飾頭類であるとの見解もあります。2005年にはPaul Barrettらがこの属には上腕骨の特異な形状に基づく固有派生形質があるとの研究を発表し、暫定的に正当な名称であるとの結論を出しました。

クシアオサウルスは、古代の草食恐竜の生態や進化を探る上で非常に興味深い存在であり、今後の研究によってその理解が深まることが期待されています。

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