クライストチャーチ国際空港

クライストチャーチ国際空港

クライストチャーチ国際空港は、ニュージーランド南島を代表する国際空港であり、年間利用者は約693万人に達します。これはオークランド国際空港に次ぐ、国内第2位の旅客数です。空港の最大の特徴の一つは、夏季に吹く強烈な北西風（フェーン現象）への対策として、滑走路が十字型に配置されている点です。

歴史

1935年、クライストチャーチ市議会はヘアウッド地区に新空港を建設することを決定しました。1940年に「ヘアウッド空港」として開港し、1940年から1945年まではニュージーランド空軍の拠点基地として利用されました。1950年には国内初の国際空港としての認可を受け、空港名も「クライストチャーチ国際空港」に改称されました。1955年からはアメリカ空軍の南極中継拠点となり、1990年には隣接地に「国際南極センター」が設立され、一般公開されています。

現在、王立ニュージーランド空挺団とアメリカ合衆国南極プログラム(USAP)の南極観測拠点空港として重要な役割を担っています。特に、南極への観測飛行が行われる8月から2月の期間には、C-130（ハーキュリーズ）、LC-130、C-17（グローブマスター）といった大型輸送機が駐機している様子を見ることができます。

空港に隣接する国際南極センターは、南極調査に関する展示や体験施設を備え、一般にも公開されています。また、ニュージーランド、アメリカ、イタリアの南極観測隊の活動拠点として、専門的な業務も担っています。

ターミナルビルと駐機場

空港には合計45の駐機場があり、一部は工事のため閉鎖されています。ターミナルは国内線と国際線に分かれており、それぞれのボーディングブリッジの有無は以下の通りです。

国内線ターミナル
ボーディングブリッジあり: 2, 3, 6, 7, 8, 9
ボーディングブリッジなし: 1A, 1B, 1C, 1D, 1E, 1F, 4, 5, 8S, 10

国際線ターミナル
ボーディングブリッジあり: 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31, 32, 35
ボーディングブリッジなし: 23, 32, 33, 34

その他に、郵便・貨物用の駐機場（P10, P11, P12, P14, P15, P16, P17）と、南極観測用（米空軍）の駐機場（Z1, Z2, Z3, Z4, Z5, Z6, Z7A, Z7B, Z8）があります。

空港は24時間運用されていますが、ターミナルの利用時間は5:00から1:00までです。

就航路線

クライストチャーチ国際空港は、ニュージーランド国内の主要都市や、オーストラリア、フィジー、中国、香港、シンガポール、アラブ首長国連邦、アメリカ合衆国など、多くの国際都市への便が就航しています。

主な就航都市

ニュージーランド国内: オークランド、ウェリントン、ダニーデン、クイーンズタウンなど
オーストラリア: ブリスベン、ゴールドコースト、メルボルン、シドニー
その他: ナンディ、広州、香港、シンガポール、ドバイ、サンフランシスコ

かつてはニュージーランド航空によって、成田国際空港や関西国際空港への直行便も運航されていましたが、現在は廃止されています。

航空学校と遊覧飛行

空港を拠点に、複数の航空学校と遊覧飛行サービスが運営されています。

カンタベリーエアロクラブ
インターナショナル エィビエーション アカデミー オブ ニュージーランド
ヘリセンター
ガーデンシティ ヘリコプター

これらの施設では、パイロットのライセンス取得や遊覧飛行を楽しむことができます。

空港アクセス

空港はクライストチャーチ市中心部から西北西約9kmの場所に位置しています。空港前には国道1号線が南北に走り、空港と市中心部を結ぶ空港通（Memorial Avenue, Fendalton Road）が東西方向に伸びています。

交通手段

自動車: 市中心部から車で約20分。南東部からは40-50分。
タクシー: 市中心部まで約20分、料金は通常NZ$25-30。
リムジンバス(red bus): 市中心部と空港を結ぶ、荷物置き場が豊富な特別仕様車が運行。所要時間は約30-40分。

リムジンバス停留所

空港、バーンサイド高校、フェンダルトンモール、モナベール庭園、大聖堂広場、バスターミナルなど。

リムジンバス運賃

大人: 片道$7.00、往復$12.00
小人: 片道$4.00、往復$7.00

運行時間

月曜から金曜: 1時間に3本、始発6:00、最終23:05
土日: 1時間に2本、始発7:30、最終22:30

関連情報

詳細な情報については、以下のリンクを参照してください。

クライストチャーチ国際空港（英語版）
red bus / クライストチャーチ市バス（空港シャトルバス・英語版）
カンタベリーエアロクラブ（英語版）
インターナショナル エィビエーション アカデミー オブ ニュージーランド（英語版）
* AIP New Zealand: Christchurch Aerodrome（英語版）

この情報が、クライストチャーチ国際空港についての理解を深めるのに役立つことを願っています。

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