クライスラー・クロスファイア

クライスラー クロスファイア：ダイムラー・クライスラーが生んだ異色のスポーツモデル

クライスラー クロスファイアは、ダイムラー・クライスラー（現クライスラー）が製造・販売していたスポーツクーペおよびロードスターです。2001年のデトロイトオートショーでコンセプトカーが発表され、翌2002年のロサンゼルスオートショーで市販モデルがお披露目されました。このモデルは、メルセデス・ベンツSLKクラス（R170型）をベースに開発され、そのプラットフォームやエンジンといった主要コンポーネントを共有しています。

デザインと特徴

クロスファイアは、その独特なスタイリングが大きな特徴です。クーペモデルは、流れるようなルーフラインと力強いリアフェンダーが印象的で、個性的なデザインが際立っています。2004年にはロードスターモデルが追加され、電動ソフトトップを採用し、オープンエアドライブを楽しむことができました。ソフトトップの開閉は約22秒で完了します。

エクステリアでは、前後で異なるサイズのアルミホイールとタイヤが採用されています。フロントには18インチ、リアには19インチのホイールが装着され、それぞれ225/40ZR18と255/35ZR19サイズのタイヤが組み合わされています。また、ボディカラーには、クーペ専用のサファイアシルバーブルーメタリックとアラバスターホワイト、ロードスター専用のクラシックイエローが設定されていました。

メカニズムと走行性能

エンジンは、メルセデス・ベンツSLKクラスと共通の3.2リットルV型6気筒エンジンが搭載され、最高出力160kW（218馬力）、最大トルク310Nm（31.6kgm）を発揮します。北米仕様には、スーパーチャージャー付きのSRT-6モデルも存在し、よりパワフルな走行性能を実現しています。駆動方式はフロントエンジン・リアドライブで、トランスミッションは6速マニュアルまたは5速オートマチック（マニュアルモード付き）が選択可能でした。日本仕様車は右ハンドル、オートマチックモデルのみが販売されました。

生産と販売

クロスファイアの生産は、ドイツのカルマン社が担当していました。2003年夏に生産が開始され、同年後半から市場に投入されました。しかし、2008年4月をもって生産が終了し、その短い生涯を終えました。

まとめ

クライスラー クロスファイアは、メルセデス・ベンツの技術とクライスラーのデザインが融合した、個性的なスポーツモデルです。その独特なスタイリングと走行性能は、今でも多くのファンを魅了しています。短い販売期間でしたが、自動車史に残る一台と言えるでしょう。

関連項目

クライスラー
メルセデス・ベンツSLKクラス

外部リンク

* goo-net自動車ガイド「クライスラー・クロスファイア

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