クラウディア・コーデ＝キルシュ

クラウディア・コーデ＝キルシュ（Claudia Kohde-Kilsch, 1963年12月11日 - ）は、旧西ドイツ出身の元女子プロテニス選手です。1980年代に西ドイツ・テニス界の黄金期を築いた先駆者の一人として知られています。

身長187cm、体重68kgの恵まれた体格から、右利きの力強いテニスを展開しました。WTAランキングでは、シングルスで4位、ダブルスで3位を記録。WTAツアーではシングルスで8勝、ダブルスでは全米オープン（1985年）とウィンブルドン（1987年）を含む26勝を挙げています。

「コーデ・キルシュ」という複合姓は、彼女の複雑な家庭環境に由来します。出生時の名前はクラウディア・コーデでしたが、養父であるユルゲン・キルシュに育てられたため、この名前でプレーするようになりました。

5歳からテニスを始め、1980年1月1日にプロ転向。1982年から1989年まで、女子国別対抗戦「フェデレーションカップ」（現在のフェドカップ）の西ドイツ代表として活躍しました。

1985年は彼女のキャリアにおける最盛期でした。全仏オープンと全豪オープンでベスト4に進出し、全米オープンではベスト8入りを果たしました。1987年には、全仏オープンから全米オープンにかけて3大会連続でベスト8に進出しています。1988年の全豪オープン準決勝では、当時世界ランキング1位だった同胞のシュテフィ・グラフに敗れました。

対戦成績を見ると、クリス・エバート・ロイドには13戦全敗でしたが、マルチナ・ナブラチロワには2勝22敗と、2度勝利を収めています。6歳年下のグラフに対しては、最初の2試合で勝利したものの、その後は12連敗を喫し、最終的な対戦成績は2勝12敗となりました。

コーデ＝キルシュはダブルスの名手としても知られ、ヘレナ・スコバ（チェコスロバキア）とのペアで数多くのタイトルを獲得しました。グランドスラムでは、1985年の全米オープンと1987年のウィンブルドンで女子ダブルス優勝を果たしましたが、いずれもスコバとのペアでの勝利でした。フェデレーションカップではグラフとペアを組んでいましたが、コーデ＝キルシュのシングルスでの成績が下降線をたどり、グラフが世界ランキング1位の座を独走するようになると、次第にペアとしてのバランスが崩れていきました。1988年のソウルオリンピックでは、グラフとのペアで準決勝で敗れ、銅メダルを獲得しました。1989年には、東京の有明コロシアムで開催されたフェデレーションカップに出場しましたが、チェコスロバキアとの準々決勝でシングルス・ダブルスともに敗退し、西ドイツチームは敗退しました。

1994年、31歳で現役を引退。現在は夫とともにモンテカルロに在住しています。

*参照元
クラウディア・コーデ＝キルシュ - WTAツアーのプロフィール （英語）

クラウディア・コーデ＝キルシュ - ビリー・ジーン・キング・カップのプロフィール （英語）

クラウディア・コーデ＝キルシュ - 国際テニス連盟

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