クラッシャー

クラッシャー

クラッシャーとは、岩石や鉱石、廃棄物などの固体を、目的の大きさに破砕・粉砕するための機械です。破砕機とも呼ばれます。鉄道の敷石、建築材料、道路の砕石など、特定のサイズに加工する目的や、リサイクルのための廃棄物処理、鉱石の分別など、様々な分野で利用されています。

クラッシャーの原理

クラッシャーは、物質の分子結合よりも強い力を加え、固体材料を破砕します。一般的には、2つの固体表面で材料を挟み込み、圧力をかけることで破砕を行います。この際、材料内部でエネルギーが発生し、分子間の結合を破壊したり、配置を変化させたりすることで、破砕が実現されます。

クラッシャーの歴史

クラッシャーの原型は、手で石を持ち上げて叩きつけるという、単純なものでした。その後、水力を利用したハンマーが登場し、鉱石の破砕に用いられました。19世紀半ばに火薬が普及すると、より大きな岩石を破砕することが可能になり、蒸気ショベルなどの大型機械の導入も進みました。石炭産業の発展とともに、石炭破砕機が重要な役割を果たし、産業の成長を支えました。

クラッシャーの種類

クラッシャーには、様々な種類があり、それぞれ異なる原理と用途を持っています。

ジョークラッシャー

固定されたジョー（顎）と、揺動するジョーとの間で材料を圧砕するクラッシャーです。圧縮力を利用して破砕を行います。ジョーの固定位置によって、ブレイク式、ダッジ式、ユニバーサル式などに分類されます。

ブレイク式クラッシャー: ジョーが低い位置に固定されています。
ダッジ式クラッシャー: ジョーが上部に固定されています。実験室での使用が主です。
ユニバーサルクラッシャー: ジョーが中間に固定されています。
バケットクラッシャー: 油圧ショベルのアタッチメントとして使用されます。建築資材の破砕に適しています。

ジャイレトリクラッシャー

固定されたコンケーブの内部で、コーンヘッドマントルを偏心旋回運動させることで、材料を圧砕するクラッシャーです。

コーンクラッシャー

ジャイレトリクラッシャーを改良したもので、より細かい破砕に適しています。

ロールクラッシャー

突起のあるローラーを用いて材料を破砕するクラッシャーです。ローラーの数によって、シングルロールクラッシャーとダブルロールクラッシャーがあります。

インパクトクラッシャー

高速回転するローターに取り付けられた衝撃板で、材料を粉砕するクラッシャーです。

クラッシャーの用途

クラッシャーは、以下のような様々な用途で利用されています。

鉱業: 鉱石の破砕、選鉱
建設業: 砕石の製造、道路工事
リサイクル業: 廃棄物の破砕、資源の再利用
その他: 固形燃料の製造、クラッシュアイスの製造

関連項目

クラッシュ
骨材
鉱山
産業廃棄物
スクリーニングバケット
油圧ショベル

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