『クラノア』
概要
『クラノア』は2008年6月に
携帯電話用サイト「トイズWalkerプレミアム」で配信されるようになった無料の恋愛シミュレーションゲームであり、乙女ゲームの一種でもあります。ゲームは2008年からスタートし、2010年7月には最終話が、9月にはエピローグが公開されました。シナリオは加藤千穂美氏が手掛け、キャラクターデザインはキリシマソウ氏が担当しています。
物語
ストーリーは、主人公である月嶋美乃理が目を覚ますところから始まります。彼女が目を覚ましたのは、狭く白い部屋で、隣にはウサギの耳を持つ少年・イチがいました。イチは美乃理に、自身が彼女の守護霊であり、現在いる場所が「クラノア」であることを説明します。クラノアは人の心を象徴する不思議な場所で、美乃理は事故に遭った際に記憶を失っていたことを理解します。更に、双子の姉・栞と美乃理の魂が一つの体に共存しているという衝撃の事実をも知るのです。この物語は、彼女達の心の葛藤や成長を描いています。
登場人物
主要キャラクターは以下の通りです。
月嶋美乃理(つきしま みのり)
美乃理は世田谷東高校に通う17歳の学生で、テニス部に所属。彼女は交通事故により記憶を失い、姉との意識の共存に悩んでいます。彼女はイチの助けを借りながら、過去の記憶を探し続けます。
イチ
美乃理の守護霊で、白いウサギの耳を持つ特徴的な姿をしています。豊かな感情を持ち、時に美乃理を支える一方で、彼女を溺愛する一面も持っています。
ナナ
栞の守護霊で、黒い猫の耳が特徴です。冷静で、栞を大切に思っているが、彼女の目的が美乃理と重なることから、美乃理を敵視します。
喜多嶋翔(きたじま しょう)
美乃理の恋人で、サッカー部に所属する17歳の高校生です。彼は内向的ですが、一途な性格が魅力です。
加護雄一(かご ゆういち)
生徒会長としての優れた能力を持つ智者役で、栞の彼氏としても描かれています。
月嶋栞(つきしま しおり)
美乃理の双子の姉であり、内気な性格です。彼女の行動は謎めいていて、物語の中で重要な役割を担います。
サブキャラクター
岸元純也やトオコ、ロクなど、物語を盛り上げる多彩なキャラクターたちも存在します。
ラジオ番組
2009年から2010年にかけて、公式サイトで「クラノア放送委員会」という名称の
インターネットラジオが配信されていました。パーソナリティには、イチ役の
小野大輔氏とナナ役の
下野紘氏が務め、全50回の配信が行われました。この番組は、ファンとの交流を深める良い機会となっていました。
関連商品
様々なドラマCDやキャラクターCD、ファンブックなどがリリースされており、特にドラマCDは定期的に新作が発表されています。また、関連商品として漫画化されるなど、多くのメディア展開を行っている点も特徴です。特に、ファンブックでは舞台裏のインタビューや距離の近い情報が満載で、多くのファンに喜ばれました。
まとめ
『クラノア』は、ただの恋愛シミュレーションを超え、心の成長を描く深い内容を持つ作品です。個性的なキャラクターたちとの関係性や、彼らとの旅を通じて、多くのことを思索させられるでしょう。