クラブ関西

一般社団法人クラブ関西：関西経済・文化交流の拠点

一般社団法人クラブ関西は、1948年（昭和23年）2月5日に設立された、関西、特に大阪で活躍する経済人や文化人を会員とする会員組織です。戦後まもない時期、GHQの指令による公職追放や財閥解体によって、従来の経営体制が大きく変化しました。この激動期において、新たな指導者となった若い世代の経営者たちは、相互の人間関係が希薄になることを危惧する声がありました。

そのような状況の中、旭化成の堀朋近氏は、若い経営者たちが自由に交流し、意見交換できる場が必要だと考えました。この発想から、関西の文化人や経済人たちによる会員組織として、クラブ関西の設立が構想され始めます。

設立準備は、当時住友銀行頭取を務めていた鈴木剛氏を筆頭とした発起人らによって推進されました。そして、事務局長には哲学者である小島威彦氏が就任し、設立に向けた準備作業を精力的に進めました。こうして、1948年2月5日、設立総会が開催され、一般社団法人クラブ関西は正式に設立されました。

当初、クラブ関西は旭化成の「白雲ビル」（堀朋近氏の自宅跡に建設）の2階を事務所として使用していました。しかし、会員数の増加に伴い、手狭になってきたことから、より広々とした場所への移転が必要となりました。そこで、当時進駐軍が拘置所として使用していた堂島米会所の跡地の一角が買収され、クラブ関西独自の会館が建設されました。

その後、1984年には、隣接する大阪テレビ放送社屋跡地を含めた大規模な再開発事業に参画。この事業を通じて、現在の会館へと建て替えられ、より快適な環境が整えられました。現在も、大阪市北区堂島浜に位置するこの会館は、関西の経済・文化交流の中心地として重要な役割を果たし続けています。

クラブ関西は、設立以来、会員相互の親睦を深める場を提供するだけでなく、関西地域社会の発展にも貢献してきました。会員たちは、それぞれの専門分野で活躍しながら、クラブ関西を通じて互いに刺激を与え合い、新たなアイデアを生み出しています。

多様な分野の著名人が集うクラブ関西は、単なる社交クラブにとどまらず、関西の経済・文化の発展を支える重要な機関として、その存在感を示し続けています。今後も、会員の知恵と経験を活かし、関西の活性化に貢献していくことが期待されています。

設立から70年以上が経過した現在も、クラブ関西は、関西の経済界、文化界において重要な役割を担い、会員相互の交流や地域社会への貢献を積極的に行っています。その歴史と伝統は、これからも受け継がれ、発展していくことでしょう。

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