クランク (道路)

クランクとは

クランクは、二つの直角の狭いカーブが交互に連なる道路形状を指します。この形状は、特に自動車教習所や技能検定において、運転技術を測るための重要な要素とされています。別名、桝形道路（ますがたどうろ）とも呼ばれています。クランクの道を通過することは、運転者にとって狭い空間での運転感覚を養う良い練習となります。

教習車両の運転技術

クランクを通る際には、運転者は車両の位置感覚や視野を的確に捉える必要があります。四輪の教習生にとって、クランクはしばしば苦戦の対象となりがちです。なぜなら、車両が深く入り過ぎたり、速度が速すぎたりすると、外側の前輪が脱輪するリスクが高まるからです。逆に、ハンドルを早く回しすぎたり、内側に寄せすぎたりすると、内側の後輪が脱輪してしまうこともあります。

脱輪を避けるためには、適切なハンドル操作と速度調整が不可欠です。また、路外に設置されたパイロンやポールに接触しないようにも注意が必要です。もし脱輪した場合は、切り返しを行う必要があります。切り返しをする方法は以下の通りです。

前輪（外側）が通れない場合の対応

1. 後方確認を行う。
2. ハンドルを逆方向に回しながらバックする。
3. 安全間隔が確保できたら、ハンドルを元に戻し、前進する。

後輪（内側）が通れない場合の対応

1. 後方確認を行う。
2. ハンドルを動かさず、そのままバックする。
3. 一定量バックしたら、道路と平行にハンドルを戻し、さらに少しバックし、前進する。

脱輪してもこの手順を踏まずにそのまま進むと、検定は中止とされ、不合格になります。また、切り返しに関しては、初回は減点されませんが、二回目以降は1回につき5点の減点が入ります。4回目の切り返しであれば、検定は中止となります。

二輪車の運転技術

二輪車の場合には、コース内に設置されたパイロンに接触せず通過することが求められます。低速での走行が求められ、MT車ではニーグリップを行い二速での走行が奨励されます。一方、AT車では後ブレーキを活用して速度を調整します。適切な走行のためには、目線を車体のタイヤ付近から先の障害物に移し、安定した走行を心がけることが重要です。

内輪差による接触を避けるためには、外側にラインを寄せてカーブを抜けることが求められます。コース内での転倒やパイロンへの接触、バック操作は即座に検定の中止を引き起こすため、注意が必要です。足つきも減点対象となります。

参考文献

• - MT車AT車運転教本（平成15年11月）第一段階～教習項目11: 平尾出版株式会社: 日本自動車出版協会

関連項目

• - 仮運転免許
• - 卒業検定
• - 運転免許
• - S字
• - 坂道発進
• - シケイン

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