クラージュ・コンペティション

クラージュ・コンペティションの歴史と業績

クラージュ・コンペティション（Courage Compétition）は、1982年に創設されたフランスのレーシングチーム及びシャーシコンストラクターです。設立者のイブ・クラージュは、元々ヒルクライムのドライバーであり、サルト・サーキット近くで活動していました。彼は成功を収めた後、自身のプロトタイプシャーシを作るという夢を追い求めましたが、2007年にはオレカに買収され、クラージュの歴史に幕を下ろしました。

創設者イブ・クラージュの経歴

イブ・クラージュは1948年に生まれ、1972年にレースキャリアをスタートしました。1970年代には、80を超えるヒルクライムレースで数々の優勝を果たしました。その後、1977年にスポーツカーレースに転向し、1981年にル・マン24時間レースでデビューを果たします。このレースでは、彼の運転するローラ-BMWが2L以下のスポーツクラスで勝利を収めました。この成功に触発され、1982年に彼はクラージュ・コンペティションを設立し、プロトタイプカーの製作に取りかかります。

初期の挑戦と進展

クラージュの最初のシャーシ、C01は1982年のルマン24時間レースでデビューしましたが、残念ながら78周走行したところでリタイアしてしまいました。その後、C02というモデルが登場し、チームは財政支援を得るためにスポンサーを獲得しましたが、その時期に名前が「クーガー」に変更されました。続いて1985年、クラージュはデビュー当初からパートナーシップを結んでいたポルシェと契約を結び、C12を導入しました。

ポルシェエンジン時代の成功

ポルシェエンジンを搭載したC12は1985年のルマンで20位、次の年には18位という成果を上げます。そして1987年、総合3位という好成績を収め、クラージュはスポーツカー界での地位を確立しました。しかし、1998年、クラージュはエンジンの供給を受け続けたにもかかわらず、ルマンの結果が振るわなくなります。

日産との関係とその後

1999年には、日産との関係が深化し、日産のエンジンを搭載したC51が登場します。このコンストラクターとのパートナーシップにより、チームは新しいシャーシの開発に取り組むことになりますが、その年限りで日産はスポーツカーレースから撤退してしまいます。

新しい時代の到来

2000年には新たにC60を導入し、改良を続けました。特に2003年にはクラス優勝を果たし、全体で7位に入るなどの成功を収めます。2004年には、クラージュ・C65が登場し、カスタマーチームに提供されるなど、業界での地位を確立。

最後の買収とその意味

2007年、クラージュは新たなシャーシとしてLC75を開発しますが、その後オレカによって買収されました。この買収は、クラージュのシャーシ開発の専門知識をオレカに引き渡し、ブランドの遺産を継承するものとなりました。

結論

クラージュ・コンペティションは、数多くの革新的なシャーシを生産し、独自のレース文化に貢献したチームです。スポーツカーの歴史における重要な一ページを刻んだ彼らの業績は、今も多くのレーシングファンに記憶されています。

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