クリエイション (同人即売会)
クリエイションは、クリエイション事務局と株式会社クリエイションが共同で主催するオールジャンルの同人誌即売会です。主に「コミッククリエイション」と「サンシャインクリエイション」の2つの系統に分かれて開催されています。
コミッククリエイションは、大田区産業プラザを会場とする同人誌即売会で、「コミクリ」または「CC」と略称されます。1996年9月8日に第1回が開催されました。かつては東京ビッグサイトや東京流通センターでの大規模開催を目指していましたが、参加規模の縮小に伴い、大田区産業プラザへと会場を移しました。開催頻度も年1回以下に減少し、2011年11月の第22回を最後に事実上休止しています。
入場にはカタログの提示が必須であり、事実上の有料入場制となっています。特徴的なのは、クリエイション事務局やサークルが持ち寄る企画や、コミティアの展示スペースに似た2m四方の「パックプラン」で、展示や企画を中心とした出展が多い点です。そのため、一般的な同人誌即売会とは少し異なる雰囲気があります。参加サークル数は、2010年の第21回が220サークル、2011年の第22回が180サークルと、後述のサンシャインクリエイションよりも少ない傾向にありました。
歴史
1996年9月8日：第1回開催
2008年：開催20回記念として、下敷き配布などの企画を実施
2009年：参加サークルの個人情報が流出（後述の不祥事を参照）
サンシャインクリエイションは、サンシャインシティで開催されるオールジャンルの同人誌即売会で、「サンクリ」または「SC」と略称されます。かつては年4回開催で2000を超えるサークルが参加していましたが、2022年現在は年4回開催で各回800～900サークル程度となっています。
2012年には年4回開催で平均1213サークル、2013年には平均1104サークル、2014年には平均984サークル、2017年には年3回開催で平均946サークル、2018年には平均909サークルが参加しました。こちらも入場時にカタログの提示が義務付けられており、事実上の有料入場制です。元々は株式会社ブロッコリーが主催していた「コミックキャッスル」を引き継ぐ形で、株式会社コミケプランニングサービスが会場と日程を引き継ぎました。参加サークルは、男性向け、学漫、評論・情報系、鉄道・旅行・メカミリ系が多い傾向があります。
歴史
1998年9月27日：第1回開催
2006年：開催30回記念として、記念弁当や記念図書カードの販売、紙袋の配布などの企画を実施
2007年：株式会社クリエイションが設立され、運営母体が株式会社コミケプランニングサービスから移行。カタログの乱丁と会場変更が発生（後述の不祥事を参照）
2008年：開催10周年記念として、記念弁当や記念カレンダーの販売、紙袋の配布などの企画を実施
2009年：参加サークルの個人情報が流出（後述の不祥事を参照）。サンシャインクリエイション43・44が中止となり、連番制が廃止されるまでは、イベント名の連番が開催回数より2だけ大きい状態が続きました
2010年：4月11日開催のサンシャインクリエイション47でコスプレが許可
2011年：クリエイション事務局の代表が辞任し、新代表が就任
2013年：開催15周年記念として、記念弁当や記念カレンダーの販売、紙袋の販売などの企画を実施
2015年：開催表記を「数字」から「西暦＋季節」に変更。従来の「サンシャインクリエイション66」が「サンシャインクリエイション2015 Winter」に。年4回開催から年3回開催に移行
2020年：新型コロナウイルス感染拡大の影響で、サンシャインクリエイション2020 Springが中止、サンシャインクリエイション2020 Summerは延期
2021年：緊急事態宣言の影響でサンシャインクリエイション2021 Winterが中止。春季開催が復活し年4回開催に
2022年：サンシャインクリエイション2022 Autumnで参加辞退が続出したため、急遽サンシャインクリエイション2022 Autumn 2ndを開催、年5回開催に
2023年：前年の影響で冬季開催を行わず、年3回開催となる
クリエイション事務局
クリエイション事務局は、コミッククリエイションとサンシャインクリエイションを運営する任意団体（ボランティア組織）で、旧法人・現法人を通して運営主体となっています。スタッフ参加者はこの組織に所属し、サークル参加受付や刊行物制作を行っています。また、業務の一部を後述の法人格に委託し、共同でイベントを運営しています。
当初は「コミック・クリエイション事務局」という名称でしたが、サンシャインクリエイションの運営開始に伴い、「クリエイション事務局」という名称が使われるようになりました。
株式会社コミケプランニングサービス
株式会社コミケプランニングサービスは、コミックマーケット準備会の関連企業で、現在の株式会社シーピーエス（通称「CPS」）です。初期には同社が企業イベントとしてコミッククリエイションを開催していました。しかし、参加サークル数の減少に伴い、アルバイトスタッフの雇用が困難になり、ボランティア組織が立ち上げられたという経緯があります。2007年に代表取締役の不正経理が発覚し、同人誌即売会から事業撤退。サンシャインクリエイション35の全体反省会では「不明瞭な金銭の流れが発覚した」と発表され、CPSの社告では「多額の使途不明金」があったとされています。刑事告訴などは行われていないようです。この不祥事以降、役割は株式会社クリエイションに引き継がれています。
株式会社クリエイション
2007年より株式会社コミケプランニングサービスから役割を引き継ぎ、クリエイション事務局と共同でイベントを運営しています。当初は代表取締役をクリエイション事務局の代表が兼務していましたが、現在は交代しています。
サンシャインシティでは、サンシャインクリエイションとコミックレヴォリューションという、男性向けのオールジャンル即売会が開催されていました。サンシャインクリエイションは、お盆・年末のコミックマーケットと、ゴールデンウィーク・10月開催のコミックレヴォリューションの合間の時期に開催されていました。
コミックレヴォリューションが2005年春に終了後、サンシャインクリエイションは春季開催を3月から4月中旬に移しました。その後、複数のイベントが後継を名乗り、日程的な空きや参加者を取り合う現象が発生しましたが、サンシャインクリエイション以外は散発的に終わりました。サンシャインクリエイションは参加者数を増やし、使用ホール数を3館から4館へと拡大しました。
しかし、コミックレヴォリューションの事実上の後継イベントであるCOMIC1が2007年よりゴールデンウィークに開催されるようになると、4月のサンシャインクリエイションの参加者は減少し、2015年以降は春季開催そのものが廃止されました。2017年からは、COMIC1と博麗神社例大祭が共同で10月にも開催されるようになり、サンシャインクリエイションの参加者はさらに減少しましたが、秋季開催は継続されています。
カタログの印刷ミス
サンシャインクリエイション35でカタログ発売直後に印刷ミスが発覚し、一部書店やイベント会場で訂正版との交換が行われました。この事件で被害を受けた約70サークルには、訂正版カタログが送付されました。
会場の予約ミス
サンシャインクリエイション35で予約ミスにより会場の一部が使えなくなり、サークルスペースのレイアウトが大幅に変更されました。配置しきれないサークルは別のホールに移動となり、大規模な配置変更が行われました。カタログ訂正版発行前にこの問題が発覚したため、カタログの内容は再び誤ったものになりました。カタログの再訂正版は発行されず、参加者には公式サイトや書店での案内、当日の会場で訂正図面が配布されました。この事件で被害を受けた約870サークルのうち、DホールからCホールに移動した約420サークルには、次回のサンシャインクリエイション36への無料招待という形で補償が行われました。
個人情報流出事件
2009年1月16日夜、ファイル共有ソフト「Winny」を通じて、クリエイション事務局のスタッフ参加者の自宅PCがウイルスに感染し、個人情報が流出しました。流出元となったスタッフは、損害賠償請求などはされていませんが、スタッフ登録および作業を一切禁止されています。流出した情報は、コミッククリエイションとサンシャインクリエイションのサークル参加者およびスタッフ参加者の個人情報、イベント開催用の内部資料で、数万人分に及びました。また、コミックマーケットのスタッフ情報やサークルリストの一部、博麗神社例大祭の内部資料も同時に流出しました。クリエイション事務局と株式会社クリエイションは、1月17日に調査を開始し、翌18日に謝罪文を公開しました。調査の結果、スタッフ参加者が2002年から個人情報を含むファイルを無断で自宅に持ち帰り、自宅PCに保管していたことが判明しました。クリエイション事務局は、情報流出した参加者に書簡で個別対応するとともに、スタッフ参加者のデータ持ち出しを確認し、削除と個人情報に関する誓約書を取り交わすことを発表しました。しかし、スタッフに送られた書簡は説明不足で、困惑する人もいたようです。株式会社シーピーエスは、クリエイションの業務に関わっていなかったため、クリエイション事務局に問い合わせるよう告知しました。事件翌月の2月8日に開催されたサンシャインクリエイション42では、参加者の要望により、イベント後の全体反省会で質疑応答や説明が行われました。しかし、一連の報道や参加者の反応を受け、被害者への対応と再発防止策を徹底するため、4月開催予定だったサンシャインクリエイション43を中止。さらに6月開催予定だったサンシャインクリエイション44も中止となり、以降の開催も白紙となりました。同年5月15日に公式サイト上で、中止となった43・44を欠番とし、サンシャインクリエイション45を同年9月27日に開催することが発表されました。
クリエイション公式Web
株式会社コミケプランニングサービス
* 1998年頃の公式サイト'>コミッククリエイション Official Homepage
コミッククリエイション
コミッククリエイションは、大田区産業プラザを会場とする同人誌即売会で、「コミクリ」または「CC」と略称されます。1996年9月8日に第1回が開催されました。かつては東京ビッグサイトや東京流通センターでの大規模開催を目指していましたが、参加規模の縮小に伴い、大田区産業プラザへと会場を移しました。開催頻度も年1回以下に減少し、2011年11月の第22回を最後に事実上休止しています。
入場にはカタログの提示が必須であり、事実上の有料入場制となっています。特徴的なのは、クリエイション事務局やサークルが持ち寄る企画や、コミティアの展示スペースに似た2m四方の「パックプラン」で、展示や企画を中心とした出展が多い点です。そのため、一般的な同人誌即売会とは少し異なる雰囲気があります。参加サークル数は、2010年の第21回が220サークル、2011年の第22回が180サークルと、後述のサンシャインクリエイションよりも少ない傾向にありました。
歴史
1996年9月8日：第1回開催
2008年：開催20回記念として、下敷き配布などの企画を実施
2009年：参加サークルの個人情報が流出（後述の不祥事を参照）
サンシャインクリエイション
サンシャインクリエイションは、サンシャインシティで開催されるオールジャンルの同人誌即売会で、「サンクリ」または「SC」と略称されます。かつては年4回開催で2000を超えるサークルが参加していましたが、2022年現在は年4回開催で各回800～900サークル程度となっています。
2012年には年4回開催で平均1213サークル、2013年には平均1104サークル、2014年には平均984サークル、2017年には年3回開催で平均946サークル、2018年には平均909サークルが参加しました。こちらも入場時にカタログの提示が義務付けられており、事実上の有料入場制です。元々は株式会社ブロッコリーが主催していた「コミックキャッスル」を引き継ぐ形で、株式会社コミケプランニングサービスが会場と日程を引き継ぎました。参加サークルは、男性向け、学漫、評論・情報系、鉄道・旅行・メカミリ系が多い傾向があります。
歴史
1998年9月27日：第1回開催
2006年：開催30回記念として、記念弁当や記念図書カードの販売、紙袋の配布などの企画を実施
2007年：株式会社クリエイションが設立され、運営母体が株式会社コミケプランニングサービスから移行。カタログの乱丁と会場変更が発生（後述の不祥事を参照）
2008年：開催10周年記念として、記念弁当や記念カレンダーの販売、紙袋の配布などの企画を実施
2009年：参加サークルの個人情報が流出（後述の不祥事を参照）。サンシャインクリエイション43・44が中止となり、連番制が廃止されるまでは、イベント名の連番が開催回数より2だけ大きい状態が続きました
2010年：4月11日開催のサンシャインクリエイション47でコスプレが許可
2011年：クリエイション事務局の代表が辞任し、新代表が就任
2013年：開催15周年記念として、記念弁当や記念カレンダーの販売、紙袋の販売などの企画を実施
2015年：開催表記を「数字」から「西暦＋季節」に変更。従来の「サンシャインクリエイション66」が「サンシャインクリエイション2015 Winter」に。年4回開催から年3回開催に移行
2020年：新型コロナウイルス感染拡大の影響で、サンシャインクリエイション2020 Springが中止、サンシャインクリエイション2020 Summerは延期
2021年：緊急事態宣言の影響でサンシャインクリエイション2021 Winterが中止。春季開催が復活し年4回開催に
2022年：サンシャインクリエイション2022 Autumnで参加辞退が続出したため、急遽サンシャインクリエイション2022 Autumn 2ndを開催、年5回開催に
2023年：前年の影響で冬季開催を行わず、年3回開催となる
運営組織の変遷
クリエイション事務局
クリエイション事務局は、コミッククリエイションとサンシャインクリエイションを運営する任意団体（ボランティア組織）で、旧法人・現法人を通して運営主体となっています。スタッフ参加者はこの組織に所属し、サークル参加受付や刊行物制作を行っています。また、業務の一部を後述の法人格に委託し、共同でイベントを運営しています。
当初は「コミック・クリエイション事務局」という名称でしたが、サンシャインクリエイションの運営開始に伴い、「クリエイション事務局」という名称が使われるようになりました。
株式会社コミケプランニングサービス
株式会社コミケプランニングサービスは、コミックマーケット準備会の関連企業で、現在の株式会社シーピーエス（通称「CPS」）です。初期には同社が企業イベントとしてコミッククリエイションを開催していました。しかし、参加サークル数の減少に伴い、アルバイトスタッフの雇用が困難になり、ボランティア組織が立ち上げられたという経緯があります。2007年に代表取締役の不正経理が発覚し、同人誌即売会から事業撤退。サンシャインクリエイション35の全体反省会では「不明瞭な金銭の流れが発覚した」と発表され、CPSの社告では「多額の使途不明金」があったとされています。刑事告訴などは行われていないようです。この不祥事以降、役割は株式会社クリエイションに引き継がれています。
株式会社クリエイション
2007年より株式会社コミケプランニングサービスから役割を引き継ぎ、クリエイション事務局と共同でイベントを運営しています。当初は代表取締役をクリエイション事務局の代表が兼務していましたが、現在は交代しています。
他のオールジャンル即売会との関係
サンシャインシティでは、サンシャインクリエイションとコミックレヴォリューションという、男性向けのオールジャンル即売会が開催されていました。サンシャインクリエイションは、お盆・年末のコミックマーケットと、ゴールデンウィーク・10月開催のコミックレヴォリューションの合間の時期に開催されていました。
コミックレヴォリューションが2005年春に終了後、サンシャインクリエイションは春季開催を3月から4月中旬に移しました。その後、複数のイベントが後継を名乗り、日程的な空きや参加者を取り合う現象が発生しましたが、サンシャインクリエイション以外は散発的に終わりました。サンシャインクリエイションは参加者数を増やし、使用ホール数を3館から4館へと拡大しました。
しかし、コミックレヴォリューションの事実上の後継イベントであるCOMIC1が2007年よりゴールデンウィークに開催されるようになると、4月のサンシャインクリエイションの参加者は減少し、2015年以降は春季開催そのものが廃止されました。2017年からは、COMIC1と博麗神社例大祭が共同で10月にも開催されるようになり、サンシャインクリエイションの参加者はさらに減少しましたが、秋季開催は継続されています。
不祥事
カタログの印刷ミス
サンシャインクリエイション35でカタログ発売直後に印刷ミスが発覚し、一部書店やイベント会場で訂正版との交換が行われました。この事件で被害を受けた約70サークルには、訂正版カタログが送付されました。
会場の予約ミス
サンシャインクリエイション35で予約ミスにより会場の一部が使えなくなり、サークルスペースのレイアウトが大幅に変更されました。配置しきれないサークルは別のホールに移動となり、大規模な配置変更が行われました。カタログ訂正版発行前にこの問題が発覚したため、カタログの内容は再び誤ったものになりました。カタログの再訂正版は発行されず、参加者には公式サイトや書店での案内、当日の会場で訂正図面が配布されました。この事件で被害を受けた約870サークルのうち、DホールからCホールに移動した約420サークルには、次回のサンシャインクリエイション36への無料招待という形で補償が行われました。
個人情報流出事件
2009年1月16日夜、ファイル共有ソフト「Winny」を通じて、クリエイション事務局のスタッフ参加者の自宅PCがウイルスに感染し、個人情報が流出しました。流出元となったスタッフは、損害賠償請求などはされていませんが、スタッフ登録および作業を一切禁止されています。流出した情報は、コミッククリエイションとサンシャインクリエイションのサークル参加者およびスタッフ参加者の個人情報、イベント開催用の内部資料で、数万人分に及びました。また、コミックマーケットのスタッフ情報やサークルリストの一部、博麗神社例大祭の内部資料も同時に流出しました。クリエイション事務局と株式会社クリエイションは、1月17日に調査を開始し、翌18日に謝罪文を公開しました。調査の結果、スタッフ参加者が2002年から個人情報を含むファイルを無断で自宅に持ち帰り、自宅PCに保管していたことが判明しました。クリエイション事務局は、情報流出した参加者に書簡で個別対応するとともに、スタッフ参加者のデータ持ち出しを確認し、削除と個人情報に関する誓約書を取り交わすことを発表しました。しかし、スタッフに送られた書簡は説明不足で、困惑する人もいたようです。株式会社シーピーエスは、クリエイションの業務に関わっていなかったため、クリエイション事務局に問い合わせるよう告知しました。事件翌月の2月8日に開催されたサンシャインクリエイション42では、参加者の要望により、イベント後の全体反省会で質疑応答や説明が行われました。しかし、一連の報道や参加者の反応を受け、被害者への対応と再発防止策を徹底するため、4月開催予定だったサンシャインクリエイション43を中止。さらに6月開催予定だったサンシャインクリエイション44も中止となり、以降の開催も白紙となりました。同年5月15日に公式サイト上で、中止となった43・44を欠番とし、サンシャインクリエイション45を同年9月27日に開催することが発表されました。
脚注
外部リンク
クリエイション公式Web
株式会社コミケプランニングサービス
* 1998年頃の公式サイト'>コミッククリエイション Official Homepage
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