クリシュ

クリシュ（ラーダ・クリシュナ・ジャガルラームディ）：テルグ映画界を代表する巨匠

ラーダ・クリシュナ・ジャガルラームディ、通称クリシュは、1978年11月11日生まれのインドの映画監督です。テルグ語映画を中心に活躍し、その類まれな才能と演出力で、インド映画界に大きな足跡を残しています。彼の父は映画プロデューサーのサーイバーブ・ジャガルラームディであり、映画製作会社ファースト・フレーム・エンターテインメンツを経営しています。この環境が、クリシュの映画監督としての道を決定づけたと言えるでしょう。

華々しいキャリアの軌跡

クリシュの監督デビュー作は2008年の『Gamyam』です。この作品は、アッラリ・ナレーシュ、シャルワナンド、カマリニー・ムカルジーらが出演し、興行的にも大成功を収めました。この功績により、クリシュは早くもフィルムフェア賞 テルグ語映画部門作品賞、監督賞を受賞するという快挙を達成しています。

続く2010年には『Vedam』を監督。アッル・アルジュン、アヌシュカ・シェッティ、マンチュ・マノージュといった豪華キャストを迎え、興行面、批評面において高い評価を獲得しました。この作品は、クリシュにとって2度目のフィルムフェア賞 テルグ語映画部門監督賞受賞作となり、さらにテルグ語映画史上2本目となる、フィルムフェア賞 南インド映画部門4部門（作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞）を同時受賞するという快挙を成し遂げました。その勢いをそのままに、2011年には『Vedam』をリメイクしたタミル語映画『Vaanam』を監督し、こちらも高い評価を得ています。

2012年には『Krishnam Vande Jagadgurum』で、ラーナー・ダッグバーティとナヤンターラを主演に迎え、大ヒットを記録しました。その後もクリシュは精力的に作品を制作し続け、2015年にはボリウッド映画『ガッバル再び』（アクシャイ・クマール、シュルティ・ハーサン主演）を監督。同年には『Kanche』も発表し、興行面、批評面で成功を収め、国家映画賞 テルグ語長編映画賞を受賞するなど、その才能はますます開花していきます。

2017年には、ナンダムーリ・バーラクリシュナ主演の100本目記念作品『Gautamiputra Satakarni』を監督し、興行的な成功を収めました。さらに2019年には、バーラクリシュナとタッグを組み、N・T・ラーマ・ラオの伝記映画『N.T.R: Kathanayakudu』『N.T.R: Mahanayakudu』二部作を監督しました。批評家からは高い評価を得たものの、興行面では苦戦しました。同年には、カンガナー・ラーナーウトと共同監督として、ラクシュミー・バーイーを描いた叙事詩的映画『マニカルニカ ジャーンシーの女王』にも携わっています。

多様な作品群と、その評価

クリシュの作品は、多様なジャンルとテーマを網羅しています。アクション、ロマンス、歴史劇、伝記映画など、幅広い作品を手掛けており、そのどれもが、高い完成度と独自の世界観で観客を魅了しています。彼の作品は、インドの文化や歴史、社会問題など、多角的な視点から描かれていることも特徴です。

彼の作品群と、数々の賞、興行的な成功は、クリシュがインド映画界において、非常に重要な存在であることを示しています。今後も、クリシュの新たな作品に期待が高まります。

フィルモグラフィ

監督作品

Gamyam（2008年）
Vedam（2010年）
Vaanam（2011年）
Krishnam Vande Jagadgurum（2012年）
ガッバル再び（2015年）
Kanche（2015年）
Gautamiputra Satakarni（2017年）
N.T.R: Kathanayakudu（2019年）
N.T.R: Mahanayakudu（2019年）
マニカルニカ ジャーンシーの女王（2019年）

出演作品

* 伝説の女優 サーヴィトリ（2018年）

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