クリス・アンダーセン

クリストファー・クロース・アンダーセンは、1978年生まれ、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロングビーチ出身のバスケットボール選手です。NBAのデンバー・ナゲッツなどで活躍し、センターまたはパワーフォワードのポジションを務めました。彼の愛称である「The Birdman（バードマン）」は、そのプレースタイルと外見からきています。

プロ入りと下積み時代

アンダーセンはカリフォルニア州で生まれましたが、テキサス州アイオラで育ちました。ヒューストン大学を中退後、ブリンカレッジに進学。1999年には中国プロバスケットボールリーグの江蘇ドラゴンズでプロとしてのキャリアをスタートさせました。この時期には、アメリカの独立リーグであるIBLのニューメキシコ・スラムでもプレーしました。2000-01シーズンには、独立リーグIBAのFargo-Moorhead Beezや、テキサス州の小規模リーグであるSWBLにも所属するなど、様々なリーグで経験を積みました。

NBAへの道

アンダーセンが注目を集めるきっかけとなったのは、NBAデベロップメント・リーグ（NBDL）のドラフトで、フェイエットビル・ペイトリオッツから全体1位指名を受けたことです。ペイトリオッツでは6試合に出場し、平均6得点、5リバウンド、2.5ブロックショットを記録。そして2001年11月21日、デンバー・ナゲッツからコールアップされ、NBA選手としての契約を手にしました。これは、NBDL発足後、初めてNBAチームと契約した選手として、記念すべき出来事でした。

デンバー・ナゲッツでの活躍

2001-02シーズンにNBAデビューを果たしたアンダーセンは、24試合に出場し、平均1.17ブロックショットを記録するなど、守備面でチームに貢献しました。続く2002-03シーズンと2003-04シーズンもナゲッツでプレーし、控えセンターとしてリバウンドとブロックを武器に、その人気を高めていきました。2004年には、NBAオールスターゲームウィークエンドのスラムダンクコンテストに初出場を果たしました。

ニューオーリンズ・ホーネッツへの移籍と苦難

2004年オフ、アンダーセンはニューオーリンズ・ホーネッツへ移籍。2004-05シーズンもベンチからの出場が中心でしたが、時には10リバウンド以上を稼ぐなど、チームにとって貴重な戦力となりました。しかし、2年連続で出場したスラムダンクコンテストでは、失敗が相次ぎ、会場からはブーイングや笑い声が上がるなど、不本意な形で注目を浴びてしまいました。さらに、ホーネッツ2年目となる2005-06シーズン途中の2006年1月25日には、リーグの薬物規定に違反したとして、リーグから2年間の追放処分を受けるという苦難も経験しました。

ナゲッツへの復帰とマイアミ・ヒートでの優勝

2009年、アンダーセンはデンバー・ナゲッツに復帰。ネネイの控えとして、過去最高のスタッツを記録しました。2011-12シーズン終了後には、アムネスティー条項適用によりナゲッツから解雇されましたが、2013年1月、リバウンド面での補強を模索していたマイアミ・ヒートと契約。レギュラーシーズン終了までチームに貢献し、自身初のNBAチャンピオンを経験しました。

その後

2014年7月には、マイアミ・ヒートと2年総額1,000万ドルで再契約。2016年2月には、トレードでメンフィス・グリズリーズへ移籍しました。同年7月には、クリーブランド・キャバリアーズとの契約に合意し、ヒート時代以来となるレブロン・ジェームズとの再会を果たしましたが、12月に右膝の前十字靭帯を断裂し、シーズンを全休することとなりました。2017年2月には、シャーロット・ホーネッツへトレードされましたが、直後に解雇されています。

プレースタイルと人物像

アンダーセンは、そのアグレッシブなプレースタイルと、リバウンドやブロックショットでチームに貢献する姿から、多くのファンに愛されました。また、腕に自身のニックネームである「バードマン」にちなんだ赤い翼のタトゥーを入れるなど、その独特なファッションセンスも注目を集めました。モヒカンのヘアスタイルも彼のトレードマークでした。

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