クリソプレーズ (競走馬)

クリソプレーズ：競走馬から名繁殖牝馬へ

クリソプレーズ（2002年4月7日 - 2019年6月20日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬として大きな成功を収めた馬です。競走馬時代は条件戦で3勝という平凡な成績に終わりましたが、繁殖牝馬としてその真価を発揮しました。その活躍は、競走馬時代の成績をはるかに超えるものとなり、日本の競馬史に名を刻む存在となりました。

競走馬時代：芝の道を歩む

北海道早来町（現：安平町）のノーザンファームで誕生したクリソプレーズは、一口馬主法人「キャロットクラブ」から総額1800万円で募集されました。栗東トレーニングセンターの音無秀孝厩舎に入厩し、2004年10月、京都競馬場での新馬戦でデビュー。しかし、結果は10着と振るわず、その後もなかなか勝ち星に恵まれませんでした。

2005年5月、デビュー4戦目でようやく3歳未勝利戦を制し、初勝利を挙げます。同年9月には500万下条件戦を勝利し、2勝目を挙げましたが、続くローズステークスでは8着と重賞の壁は厚かったようです。

2006年8月には1000万下から500万下への降級戦で勝利し、通算3勝目を挙げましたが、その後は1000万条件で入着を繰り返すものの、勝ち星には届かず、2007年6月の三木特別3着が最後のレースとなりました。通算成績は23戦3勝。1歳下の全弟であるアロンダイトがダートで活躍した一方、クリソプレーズは芝のレースを走り続けました。

繁殖牝馬時代：GIホースを3頭輩出

競走馬を引退したクリソプレーズは、ノーザンファームで繁殖入りします。重賞未勝利という自身の実績をはるかに超える活躍を見せ、G1競走優勝馬3頭を含む重賞勝ち馬4頭を輩出しました。

2010年生まれの第2仔クリソライト（父：ゴールドアリュール）は、ジャパンダートダービーなど国内外で重賞6勝を挙げました。2011年生まれの第3仔マリアライト（父：ディープインパクト）は、エリザベス女王杯と宝塚記念を制覇し、2016年生まれの第7仔クリソベリル（父：ゴールドアリュール）もジャパンダートダービーを制し、クリソライトとの兄弟制覇という快挙を成し遂げました。さらに、2012年生まれの第4仔リアファル（父：ゼンノロブロイ）も神戸新聞杯を勝利しました。

これらの活躍により、クリソプレーズは繁殖牝馬として大きな成功を収めたと言えるでしょう。2019年6月20日、17歳で死亡。その功績は、日本の競馬界に大きな足跡を残しました。

血統背景と近親馬

クリソプレーズの血統には、京都記念とアメリカジョッキークラブカップを制したダンビュライト、東京新聞杯勝ち馬ブラックスピネルといった活躍馬が近親にいます。これらの血統背景も、クリソプレーズの成功に影響を与えた可能性があります。

まとめ：競走馬時代の影をはるかに超えた成功

クリソプレーズは、競走馬時代は目立った成績を残せませんでしたが、繁殖牝馬として類まれな才能を発揮し、GI勝ち馬を3頭も輩出する偉業を成し遂げました。その成功は、競走馬時代の平凡な成績をはるかに凌駕し、日本の競馬界に大きなインパクトを与えたと言えるでしょう。クリソプレーズの物語は、競走馬としての能力だけでなく、繁殖牝馬としての潜在能力の重要性を示す好例と言えるでしょう。そして、その成功は、一口馬主というシステムを通じて多くのファンに喜びをもたらしました。 クリソプレーズの功績は、長く記憶されることでしょう。

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