クリフォード・ロビンソン

クリフォード・ラルフ・ロビンソン：NBAを彩ったスコアラー、晩年はディフェンスでも貢献

クリフォード・ラルフ・ロビンソン（Clifford Ralph Robinson, 1966年12月16日 - 2020年8月29日）は、アメリカ合衆国出身の元プロバスケットボール選手。NBAで18シーズンに渡り活躍し、その息の長いキャリアと多才なプレイスタイルで多くのファンを魅了しました。

プロ入りとブレイザーズ時代

ニューヨーク州バッファローで生まれたロビンソンは、コネチカット大学を経て、1989年のNBAドラフトでポートランド・トレイルブレイザーズから2巡目36位で指名を受けました。ルーキーイヤーから全82試合に出場し、そのポテンシャルの高さを示しました。

当初は控え選手としての出場が多かったものの、1991-1992シーズンにはチームのNBAファイナル進出に貢献。翌1992-1993シーズンには、控えながらチームトップのシーズン通算得点を記録し、シックスマン賞を受賞しました。この活躍により、ロビンソンはチームにとって欠かせない存在となっていきます。

1993-1994シーズンにはスターターに定着し、オールスターにも出場。シーズン平均得点は20点を超えるなど、スコアラーとしての才能を開花させました。1994-1995シーズンには、チームの象徴的存在だったクライド・ドレクスラーが移籍。ロビンソンはパワーフォワードながら3ポイントシュートの才能も開花させ、平均20得点オーバーのスコアラーとしてチームを牽引しました。

サンズ、ピストンズ、そして晩年

1997年にフェニックス・サンズに移籍後も、ロビンソンは得点源として活躍。その後、デトロイト・ピストンズ、ゴールデンステート・ウォリアーズ、ニュージャージー・ネッツとチームを渡り歩きました。サンズやピストンズ時代には、1試合平均15得点前後を挙げながら、ディフェンスでもチームに貢献。1999-2000シーズンと2001-2002シーズンには、オールNBAディフェンスセカンドチームに選出されるなど、守備面での評価も高めました。

ネッツではベンチに控えるベテランプレイヤーとして、チームを支え、2005-2006シーズンにはキャリア通算19,000得点を突破しました。

引退とその後

2007年に現役を引退。18年に及ぶNBAキャリアで、通算19,591得点6,306リバウンド3,094アシスト、平均14.2得点4.6リバウンド2.2アシストという記録を残しました。通算1,380試合出場は、引退時点で歴代8位の記録でした。

引退後は、2017年に脳梗塞、2019年には癌治療を受けるなど闘病生活を送っていましたが、2020年8月29日、悪性リンパ腫のため53歳で亡くなりました。

プレイスタイルと評価

208cmの長身ながら機動力があり、アウトサイドシュートも得意としたロビンソン。ブレイザーズ時代は主にスコアラーとして活躍しましたが、サンズ時代以降はディフェンスでもチームに貢献するようになりました。また、怪我にも強く、タフな選手としても知られていました。

リバウンド数は多くありませんでしたが、チャージングを取るのが非常に上手く、数字に残らない部分でもチームに貢献しました。キャリア序盤にマイケル・ジョーダンやスコッティ・ピッペンのプレーを目の当たりにしたことがきっかけでディフェンス意識が向上し、サンズ時代には３ポジションのディフェンスをコーチに任されることもありました。

数字に残りにくいプレイを真面目に取り組む素晴らしいプレイヤーであり、所属チームのプレイオフ進出率も非常に高いなど、チームを勝利に導く力を持った選手でした。

クリフォード・ラルフ・ロビンソンは、NBAの歴史に名を刻む名選手として、これからも多くの人々に記憶されることでしょう。

外部リンク: Basketball-Reference.com

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