イギリスのバンド、
プリファブ・スプラウトが2013年10月7日にリリースした9枚目のスタジオアルバムが『クリムゾン/レッド』です。このアルバムは、バンドのリーダーであるパディ・マクアルーンが全楽曲の作詞、作曲、演奏を手がけた作品です。
アルバムタイトルについて
アルバムのタイトルは、有名な画家マーク・ロスコの作品からインスピレーションを得て名付けられました。パディ・マクアルーンはBBCラジオ6ミュージックの
インタビューでこのことを明かしています。また、アルバムの
ライナーノーツでは、過去の
プリファブ・スプラウトの作品があったからこそ、このアルバムも聴いてもらえるだろうと述べています。さらに、プロデューサーの
トーマス・ドルビーや、実の弟で元メンバーのマーティン・マクアルーンへの感謝の言葉も綴られています。
収録曲について
『クリムゾン/レッド』の収録曲は以下の通りです。
1. ザ・ベスト・ジュエル・シーフ・イン・ザ・ワールド - The Best Jewel Thief in the World
2. リスト・オブ・インポッシブル・シングス - List of Impossible Things
3. アドレッセンス - Adolescence
4. グリーフ・ビルト・ザ・タジ・マハール - Grief Built the Taj Mahal
5. デヴィル・ケイム・ア・コーリング - Devil Came a Calling
6. ビリー - Billy
7. ザ・ドリーマー - The Dreamer
8. ザ・ソング・オブ・ダニー・ゴールウェイ - The Songs of Danny Galway
9. オールド・マジシャン - The Old Magician
10. ミステリアス - Mysterious
これらの楽曲は全てパディ・マクアルーンによって作詞、作曲、演奏されています。彼の音楽的な才能が存分に発揮された作品と言えるでしょう。
批評家の反応
『クリムゾン/レッド』は批評家からも高い評価を得ています。
雑誌『モジョ』は、このアルバムに4つ星を与え、「
ダラムの至高の歌職人のうれしい帰還」と評しました。パディ・マクアルーンの音楽的な才能を高く評価しています。
日刊紙『
ガーディアン』も同様に4つ星の評価を与え、「魅惑的で明快で洗練されている」と絶賛しました。アルバムの完成度の高さが評価されています。
チャート成績
『クリムゾン/レッド』は、イギリスのチャートで15位にランクインしました。これは、1997年のアルバム『アンドロメダ・ハイツ』以来となる、
プリファブ・スプラウトにとって最高のチャート成績となりました。その他、スウェーデンで21位、ノルウェーで10位、アイルランドでは40位(インディーズチャートでは9位)、ドイツでは
プリファブ・スプラウト史上最高の42位、ベルギーのフランダース地方で83位、スイスで92位を記録しました。これらのチャート成績からも、このアルバムが多くのファンに支持されたことが伺えます。
まとめ
『クリムゾン/レッド』は、パディ・マクアルーンの才能が凝縮されたアルバムです。全曲を一人で手掛けたことからも、彼の音楽に対する情熱が感じられます。批評家からの高評価やチャート成績からも、このアルバムが非常に優れた作品であることが証明されています。
プリファブ・スプラウトのファンはもちろん、まだ聴いたことがないという音楽ファンにもぜひ聴いていただきたい一枚です。