クリヴァク型フリゲート

クリヴァク型フリゲート

クリヴァク型フリゲート（英語: Krivak class frigate）は、ソビエト連邦海軍の警備艦に与えられた名称であり、NATOコードネームでも呼ばれています。正式には1135型警備艦と呼ばれ、初登場は1960年代に遡りますが、それ以降に派生型が開発されたため、初期のモデルはクリヴァク-I型と称されています。

概要

クリヴァク型は1970年代初頭に就役し、最初は大型対潜艦として設計されました。対潜ミサイルや高度な対潜戦能力を兼ね備えており、外見の美しさから「ハンサム・クラス」とも呼ばれました。全体で32隻が建造され、ウクライナ海軍に引き渡された艦艇も含め、主にロシア海軍で運用されました。

冷戦時代の背景から、クリヴァク型は海上における戦力投射の要として設計されており、主な任務は潜水艦からの攻撃に対応することでした。特に1977年からはすべての艦が警備艦に分類され、対潜戦における役割が強調されています。

来歴

1960年代初頭、ソ連の海軍戦略は対水上・対地火力から対潜戦にシフトしました。この政策変更の下、大型対潜艦の開発が進められた結果、クリヴァク型が生まれました。設計はゼレノドーリスク企画設計局が担当し、1966年には設計が完了、その後1970年代に入って実際の建造が始まりました。

設計・装備

クリヴァク型は、3,000トン程度の排水量を持ち、多様な任務に応じた運用が可能です。主兵装としては対潜ミサイルがあり、初期の85R型ミサイルから、のちに85RU型へとアップグレードされました。そのほか、魚雷発射管や対空ミサイルシステムも装備し、一船で多数の任務をこなす能力を有しています。

各型の特徴

クリヴァク-I型は21隻が建造され、主に対潜戦を重視した設計でしたが、続くクリヴァク-II型では主砲やヘリコプターの搭載が改良され、より多機能を持つ艦船となりました。さらに、クリヴァク-III型は国境警備隊向けに設計され、ヘリコプターの常駐が可能になりました。

クリヴァク型はロシア海軍やインド海軍でもその運用が続けられ、国際的に協力しながら海賊対策などの任務にも従事しています。これにより、冷戦時代から現在に至るまで、クリヴァク型の影響は広範囲に及んでいます。

結論

クリヴァク型フリゲートは、時代を超えた設計と多機能性が評価されており、現代の海上戦力としても関連性がある艦船となっています。新たな世代の艦艇への進化を続けつつも、クリヴァク型の設計思想は今もなお受け継がれ、多くの国で改良型が建造されています。

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