クリード安仁屋ベースボールクラブ

クリード安仁屋ベースボールクラブ

沖縄県那覇市を主な活動拠点とする「クリード安仁屋ベースボールクラブ」は、公益財団法人日本野球連盟に所属する社会人野球のクラブチームです。地元沖縄の野球振興と、国内における野球人気の一層の高揚を目的として設立されました。

設立の背景と理念

チームが誕生したのは2005年12月。創設者は、那覇市出身で元プロ野球選手、現在は野球評論家として活動する安仁屋宗八氏です。当時、日本のプロ野球界は球界再編問題に揺れるなど、野球を取り巻く環境が変化しており、野球人気の回復が課題とされていました。こうした状況を受け、安仁屋氏は故郷である沖縄県において、野球を愛する人々が集まり、野球文化をより発展させるための拠点を築くことを決意しました。

設立にあたっては、地元の琉球放送が連携協力しました。チームメンバーの募集は、沖縄県内に居住または勤務する熱心な野球愛好家を対象とした入団試験によって行われ、合格者でチームが編成されました。これは、単なる企業のチームではなく、地域に根差した開かれたクラブチームとしての性格を強く持つことを示しています。

チームの歩みと名称の変遷

創設当初のチーム名は「安仁屋ベースボールクラブ」でした。設立間もない2005年12月には、タレントの萩本欽一氏が主宰する茨城ゴールデンゴールズを招き、沖縄県浦添市民球場で結成記念試合を実施しています。この試合は2対3で惜敗しましたが、チームの船出を飾る記念すべき一戦となりました。

翌2006年9月19日には、チーム名称を「安仁屋ベースボールTRY」と改め、正式に日本野球連盟への加盟が認められ、社会人野球チームとしての本格的な活動を開始しました。その後、2008年6月24日付けで再び「安仁屋ベースボールクラブ」に名称を変更しています。

チーム名には、活動を支援する地元企業の名前が冠される時期がありました。2011年からは沖縄県内の企業がクラブの冠スポンサーに就任し、その名称がチーム名に反映されるようになります。2011年の夏には、西原町にある水族館「西原マリンパーク」がスポンサーとなり、同年7月29日付けでチーム名は「西原マリンパーク安仁屋BBC」に変更されました。そして、2012年の冬には、那覇市でビルメンテナンス業を営む「クリード沖縄」がスポンサーとなり、同年11月30日付けで「クリード安仁屋ベースボールクラブ」へと名称を改称。現在に至るまで、この名称で活動を続けています。

チームを支える元プロフェッショナル

チームの指導体制には、創設者である安仁屋宗八氏自身が深く関わっています。安仁屋氏は監督を経て総監督としてチームを統括し、その豊富な経験と知識を若い選手たちに伝えています。また、かつて南海ホークスなどで活躍した元プロ野球選手の大石弥太郎氏もコーチとしてチームに関与した時期がありました（現在は退団）。このように、プロの経験を持った指導者がチームを牽引することで、選手の育成やチーム力の向上を目指しています。

クリード安仁屋ベースボールクラブは、沖縄県における社会人野球の重要な一角を担う存在として、地域に根ざした活動を展開しています。野球愛好家の受け皿となり、競技力の向上を図ることはもちろん、野球を通じて地域社会へ貢献していくことも活動の大きな柱となっています。今後も沖縄の野球文化振興に貢献していくことが期待されています。

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