大石弥太郎

大石弥太郎（おおいし やたろう）

大石弥太郎（1943年10月6日 - 2024年2月22日）は、大分県佐伯市出身のプロ野球選手（投手）、コーチ、監督、そして野球解説者として多岐にわたる活躍を見せた人物です。

経歴

佐伯鶴城高校時代には、2年生の時に秋季九州大会県予選で完全試合を達成するなど、その才能を発揮しました。高校卒業後、1962年に阪急ブレーブスに入団し、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。阪急時代には、ウエスタン・リーグでタイトルを総なめにするなど、その実力を見せつけましたが、一軍ではなかなか結果を残すことができませんでした。

1967年、広島カープへの移籍が大きな転機となります。長谷川良平監督の指導のもと、持ち前のダイナミックなフォームから繰り出す直球を武器に、先発・中継ぎとして活躍。移籍1年目には初の2桁勝利を記録しました。1968年には開幕投手を務め、その後も4年連続で2桁勝利を挙げるなど、広島カープのエースとしてチームを支えました。オールスターゲームにも4度出場するなど、その人気と実力は高く評価されました。

1975年、9年ぶりに阪急ブレーブスへ復帰。しかし、かつての輝きを取り戻すことはできず、1977年には中日ドラゴンズへ移籍。中日でも思うような成績を残せず、1979年には南海ホークスへ移籍しました。南海ではリリーフとしてチームに貢献しましたが、2年連続で勝利を挙げることはできませんでした。

1980年、現役引退を決意。引退後は、スポルディング日本法人での勤務や、日本短波放送での解説者など、野球界に様々な形で関わりました。その後、玉澤スポーツへ転籍し、西武球団の根本陸夫管理部長に勧められたことをきっかけに、1993年から台湾プロ野球の統一ライオンズで投手コーチ、後に監督としてチームを指導しました。

台湾では、その指導力でチームを大きく成長させ、1995年には前後期優勝、アジア・パシフィックスーパーベースボールでは国際大会優勝を成し遂げました。1996年にも後期優勝を果たし、台湾シリーズでも優勝。自身も2年連続で最優秀監督に選ばれるなど、台湾プロ野球界に大きな足跡を残しました。

帰国後は、沖縄県名護市に移住し、沖縄フルーツランドの支配人を務める傍ら、アマチュア野球の指導にも尽力しました。安仁屋ベースボールTRYや名桜大学、エナジックなどでコーチや監督を務め、後進の育成に力を注ぎました。

2024年2月22日、心筋梗塞のため名護市の病院で逝去。80歳でした。

プレースタイル

「タコ踊り」と形容されたダイナミックな投球フォームから投げ込まれる直球が持ち味でした。広島カープ時代には、長谷川良平監督から「ど真ん中を狙って思い切り投げればいい」というアドバイスを受け、その才能を開花させました。

詳細情報

年度別投手成績（省略）

表彰

CPBL最優秀監督：2回 （1995年、1996年）

記録

NPBオールスターゲーム出場：4回 （1967年、1970年 - 1972年）

背番号

37 （1962年 - 1966年）
19 （1967年 - 1978年）
60 （1979年）
53 （1980年）
77 （1993年 - 1996年）

関連項目

オリックス・バファローズの選手一覧
広島東洋カープの選手一覧
中日ドラゴンズの選手一覧
福岡ソフトバンクホークスの選手一覧
中華職業棒球大聯盟個人タイトル獲得者一覧
大分県出身の人物一覧

もう一度検索