クリーブランド・フォレストシティーズ

クリーブランド・フォレストシティーズは、1871年から1872年まで、アメリカ合衆国オハイオ州クリーブランドを本拠地とし、ナショナル・アソシエーション（以下NA）に所属していたプロ野球チームです。短い活動期間でしたが、その足跡はアメリカ野球の歴史に刻まれています。

球団の歴史

フォレストシティーズの起源は、1865年にクリーブランドで創設されたアマチュアチーム、『フォレストシティ・ベースボール・クラブ』に遡ります。1868年頃には約150名の登録メンバーを抱え、地元では名の知れた存在でした。同年6月24日には、フィラデルフィア・アスレチックス（現在のオークランド・アスレチックスとは異なる球団）との対戦記録が残っており、この試合では11-85という大差で敗れています。

その後、チームはプロ化を目指し、アーサー・アリソン、アル・プラット、ディーコン・ホワイトといったプロ選手を獲得。チーム構成はプロとアマチュアが半々という形になりました。1869年6月2日には、クリーブランド初のプロ同士による試合が開催され、約2000人の観客が集まりました。対戦相手は当時無敵を誇ったシンシナティ・レッドストッキングスで、フォレストシティーズは6-25で敗北を喫しました。

1871年、フォレストシティーズはNAに加盟し、フォートウェイン・ケキオンガスとの間で、リーグ最初の試合を行いました。しかし、この試合も0-2で敗れ、「アメリカのプロ野球リーグ史上最初の敗者」という不名誉な記録を作ってしまいます。この年、以前から所属していたプロ選手たちは活躍を見せましたが、チーム全体の成績は10勝19敗に終わりました。翌1872年はさらに成績が低迷し、わずか6勝しか挙げられず、チームは同年中にNAを脱退しました。

後年、クリーブランド・ブルースという球団が1879年からナショナルリーグで活動しましたが、この球団も「フォレストシティーズ」と呼ばれることがありました。

戦績

順位は勝利数による。

主な選手と記録

フォレストシティーズには、短い期間ながらも印象的な記録を残した選手たちがいました。

ディーコン・ホワイト: 1872年に打率.339を記録。
エズラ・サットン: 1871年に打率.352を記録。チームの通算得点記録保持者。
アル・プラット: 1871年に最多奪三振（34）を記録。プロとしての経歴は2年間のみ。

主な球団記録

通算安打数：84（ディーコン・ホワイト）
通算打点数：43（ディーコン・ホワイト）
通算得点数：65（エズラ・サットン）
通算勝利数：12（アル・プラット）
通算奪三振：41（アル・プラット）

参考文献

チーム戦績 (Baseball Reference)
Franchises (Retrosheet)
Encyclopedia of Cleveland History（英語）
* franchise info (www.kypris.com)

もう一度検索