クレイ・ベリンジャー

クレイトン・ダニエル・ベリンジャー（Clayton Daniel Bellinger, 1968年11月18日 - ）は、アメリカ合衆国出身の元プロ野球選手。

ニューヨーク・ヤンキースとアナハイム・エンゼルスに所属し、ユーティリティープレイヤーとして活躍。特にヤンキースではワールドシリーズで2度の優勝を経験した。

また、彼の息子であるコディ・ベリンジャーはシカゴ・カブス、コール・ベリンジャーはサンディエゴ・パドレス傘下に所属しており、親子二代にわたるプロ野球選手として注目されている。

生い立ちとプロ入り前

ニューヨーク州オチゴ郡オネオンタで生まれたベリンジャーは、フロリダ州のロリンズ・カレッジで遊撃手としてプレー。1989年のMLBドラフトでサンフランシスコ・ジャイアンツから2巡目（全体44位）で指名され、プロの道へ進んだ。

マイナーリーグでの苦労とメジャーデビュー

プロ入り後、最初の10年間はマイナーリーグで過ごす。そのうち6シーズンは3Aでのプレイだった。1999年にはマイナーリーグ通算1000試合出場を達成。長年の努力が実を結び、同年、ニューヨーク・ヤンキースへ移籍。

ヤンキースでの活躍

ヤンキースでは、捕手と投手を除く全てのポジション（指名打者を含む）をこなすユーティリティープレイヤーとして重宝された。2000年のワールドシリーズ第2戦では、9回にレフトとして出場。ニューヨーク・メッツのトッド・ジールが放ったホームラン性の当たりを、フェンスの外にグラブを出してキャッチし、チームの勝利に大きく貢献した。

エンゼルス、そしてオリンピックへ

2002年にはアナハイム・エンゼルスへ移籍。しかし、2試合に出場し1安打を記録したのみで、マイナーリーグへ降格。その後、2004年にはボルチモア・オリオールズ傘下でプレーしていた。

2004年のアテネオリンピックでは、野球競技のギリシャ代表として出場。アメリカ出身でありながらギリシャ代表に選出されたのは、彼にギリシャ人の祖父母がいたため。当時、代表資格は曽祖父母まで遡ることができた。この選出は、オリオールズのオーナーでもあるピーター・アンジェロスが、ギリシャ代表の幹部だったことが影響している。ベリンジャーはオリンピック終了後にオリオールズへ残留することを望んだため、ギリシャ代表への参加を受け入れた。しかし、ギリシャ代表は決勝ラウンドに進出できず、オリオールズへの復帰も叶わなかった。

引退後

引退後は、アリゾナ州チャンドラーのリトルリーグオールスターズでアシスタントコーチを務め、2007年にはリトルリーグ・ワールドシリーズへ進出。2017年現在、アリゾナ州ギルバートで消防士として地域社会に貢献している。

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