クレム・クレムソン

クレム・クレムソン（Clem Clempson、1949年9月5日生まれ）は、イギリスを代表するロックギタリストの一人です。彼は、コロシアムやハンブル・パイといった伝説的なバンドでの活動を通じて、その名を音楽史に刻みました。

初期の活動とコロシアムへの加入

1968年から1969年にかけて、クレム・クレムソンはベイカールーというトリオバンドでギタリストとして活躍しました。その後、1969年にジェイムス・リザーランドの後任として、プログレッシブロックバンド、コロシアムに加入し、その音楽性を大きく開花させました。コロシアムでは、彼のブルージーでテクニカルなギタープレイがバンドサウンドに深みと彩りを与え、グループを支えました。

ハンブル・パイ時代

1971年にコロシアムが解散した後、クレム・クレムソンはピーター・フランプトンの後任として、ハンブル・パイに加入しました。ここでは、スティーヴ・マリオットとのツインギター体制を確立し、バンドのサウンドに新たな魅力を加えました。彼のギターは、ハンブル・パイの音楽に欠かせない要素となり、バンドの黄金期を支えました。

ハンブル・パイ解散後

1975年にハンブル・パイが解散すると、クレム・クレムソンは、同バンドのベーシストだったグレッグ・リドリーと共に、ドラマーのコージー・パウエルを誘い、ストレンジ・ブリューを結成しました。また、同年には、リッチー・ブラックモアの後任としてディープ・パープルへの加入が検討されるなど、その才能は高く評価されていました。

多様な活動

クレム・クレムソンの音楽活動はバンド活動に留まらず、数多くのミュージシャンとの共演も行っています。ジャック・ブルース、ビリー・コブハム、デヴィッド・サンシャス、マンフレッド・マン、ボブ・ディラン、クリス・デ・バー、ジョン・アンダーソンといった著名なミュージシャンたちの作品に、ゲストプレイヤーとして参加しています。彼のギターは、これらの作品に独特の彩りを添えています。

また、映画音楽への貢献も特筆されます。『エビータ』『G.I.ジェーン』『キャメロット・ガーデンの少女』『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』などの作品に楽曲を提供しています。1999年のロマンティック・コメディ『ノッティングヒルの恋人』では、オスカーを受賞したトレヴァー・ジョーンズの依頼でアレンジを手がけるなど、その才能は多岐にわたります。

コロシアム再結成と現在

1994年に再結成したコロシアムに再び参加し、現在に至るまでギタリストを務めています。彼のギターは、コロシアムの音楽を特徴づける重要な要素であり、再結成後もその存在感を示しています。

ディスコグラフィー

Rock Odyssey The Rock Guitar Album (1988年) ※Nigel Jenkinsと連名
Beyond the Blues (1992年)
Guitar Naturally (1993年) ※Bob Fosterと連名
The Rock Guitar Album (1993年) ※Jan Cyrka、Curtis Schwartzと連名
Rhythm & Blues (1997年)
Acoustic Connection (1999年)
Loaded (2001年)
In The Public Interest (2013年)

クレム・クレムソンは、その卓越したギターテクニックと音楽性で、数多くの音楽ファンを魅了し続けています。彼の音楽は、これからも多くの人々に感動を与え続けるでしょう。

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