クレージーのぶちゃむくれ大発見

クレージーのぶちゃむくれ大発見

『クレージーのぶちゃむくれ大発見』は、1969年に公開された、クレージーキャッツが出演した映画で、「作戦シリーズ」の第12作目です。この作品は、コメディとサスペンスの要素が見事に組み合わさったストーリーが特徴です。

ストーリー概要

舞台は東西電気という会社。花川戸大五郎は、この会社でコンピューターの販売業務に追われています。彼の職務は、得意先を接待することに多くの時間を取られ、高級クラブ「あんぶれら」に通いつめる日々が続きます。一方、「あんぶれら」の人気No.1ホステスである好子の未払い金を回収するため、フロアマネージャーの植村浩が花川戸に接触します。そして、プログラマーの谷井明を説得して、コンピューターで手続きを進めようとしますが、不運にも手違いが生じてしまいます。

その結果、全ての利益が好子の口座に誤って振り込まれてしまいましたが、肝心の好子は行方不明に。焦った3人は、元刑事の犬丸や、泥棒を辞めた八重桜の留吉の2人が運営する「サンセット秘密探偵社」に捜査を依頼します。しかし、見つけた好子は既に他者に命を奪われていました。このままでは金を引き出せないと思った3人は、脳手術の専門家である石渡医師に協力をお願いし、奇跡的に好子の人工頭脳を移植することに成功します。

クライマックスと結末

好子が蘇生したことで、彼女と共に銀行へ行き、口座の金を全額引き出す計画を実行しますっが、再び不運が襲い、3人は公金横領の疑いで逮捕されてしまうのです。運良く疑念が晴れ、釈放された3人の元に現れたのは、蘇生した好子でした。彼女はその後、タレントとしてのキャリアをスタートすることになります。

映画の魅力

本作の魅力は、軽快なコメディと緊迫したサスペンスのバランスが秀逸であることに加え、クレージーキャッツによる音楽が映画全体に活気を与えています。特に、主題歌「恋のしずく」は、当時のトレンドを反映しており、今なお多くの人々に親しまれています。さらに、クライマックスとも呼べるシーンでは、クレージーキャッツが参加する大銀座まつりのパレードにおいて、歌い踊る姿が映し出されています。

スタッフとキャスト

この映画は、製作に渡辺晋、大森幹彦、監督に古澤憲吾、脚本に田波靖男が関わっており、クレージーキャッツのメンバーが歌う楽曲も多く収録されています。キャストには、植木等（植村浩役）、谷啓（谷井明役）、ハナ肇（花川戸大五郎役）、中山麻里（天野好子役）などが名を連ねており、それぞれが個性的な演技で印象を残しています。

同時上映

この作品は『フレッシュマン若大将』と同時上映され、こちらも観客から支持を受けました。最後のカップリングは、このシリーズにとって貴重な思い出となりました。

『クレージーのぶちゃむくれ大発見』は、そのユニークなストーリー展開や魅力的なキャストによって、今でも多くのファンに親しまれています。この映画を通して、当時の日本のエンターテインメント文化に触れることができるでしょう。

もう一度検索