クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング

クロスビー、スティルス、ナッシュ & ヤング（CSNY）：音楽史に輝くスーパーグループ

クロスビー、スティルス、ナッシュ & ヤング（Crosby, Stills, Nash & Young, CSNY）は、アメリカを代表するロックバンドであり、その音楽は時代を超えて多くの人々に愛されています。バーズのデヴィッド・クロスビー、バッファロー・スプリングフィールドのスティーヴン・スティルス、ホリーズのグラハム・ナッシュ、そしてニール・ヤングという、それぞれが輝かしいキャリアを持つミュージシャンが集結したスーパーグループとして、1960年代末に結成されました。

結成と全盛期

CSNYの結成は、キャス・エリオットまたはジョニ・ミッチェルの家で、クロスビー、スティルス、ナッシュの3人がハーモニーを奏でたことがきっかけだったと言われています。1969年にデビューアルバム『クロスビー、スティルス&ナッシュ』を発表。アコースティックなサウンドと美しいコーラスで瞬く間に人気を博しました。その後、ニール・ヤングがギタリストとして加入し、グループ名はクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングとなりました。

1970年にはアルバム『デジャ・ヴ』が爆発的なヒットを記録し、ウッドストック・フェスティバルへの参加も重なり、CSNYは商業的にも、その名を知らしめる点でも頂点を極めました。しかし、スティルスとヤングの対立などから、ヤングは約1年でグループを離れることになります。

再結成と活動の変遷

1974年には再集結を果たし大規模なツアーを敢行しますが、メンバー間の確執やドラッグ問題などにより、再び活動は停滞。その後も、CSN（クロスビー、スティルス、ナッシュ）として、またはソロ活動を行いながら、幾度かの再結成と活動休止を繰り返しました。

1976年にはアルバム『CSN』をリリースし、ナッシュの「Just a Song Before I Go」がヒット。1982年には『デイライト・アゲイン』を発表し、「Wasted on the Way」や「Southern Cross」などのヒット曲が生まれました。1988年にはヤングが再び参加し『American Dream』をリリースしますが、批評家からの評価は高くありませんでした。

1990年代以降も、CSNとしてアルバム制作やツアーを行いましたが、2016年にクロスビー、ナッシュ、ヤングの不仲によりバンド活動は事実上終了。2023年1月にクロスビーが亡くなったことで、4人での再結成は不可能となりました。

音楽性と影響

CSNYの音楽は、美しいハーモニーと、フォーク、ロック、カントリーなど、多様な音楽的要素が融合したサウンドが特徴です。彼らの楽曲は、愛、平和、社会問題など、時代を反映したメッセージが込められており、多くの人々に共感を与えました。CSNYは、その音楽性や活動を通して、後の音楽シーンに多大な影響を与えただけでなく、社会的なメッセージを発信し続けた姿勢も高く評価されています。

主要メンバー

デヴィッド・クロスビー（David Crosby）： 元バーズのメンバー。2023年死去。
スティーヴン・スティルス（Stephen Stills）： 元バッファロー・スプリングフィールドのメンバー。
グラハム・ナッシュ（Graham Nash）： 元ザ・ホリーズのメンバー。
ニール・ヤング（Neil Young）： 元バッファロー・スプリングフィールドのメンバー。

ディスコグラフィー（CSN&Y名義）

デジャ・ヴ (1970)
4ウェイ・ストリート (1971) ※ライブ
ソー・ファー (1974) ※ベスト
アメリカン・ドリーム (1988)
ルッキング・フォワード (1999)
デジャ・ヴ・ライヴ (2008) ※ライブ
* CSNY 1974 (2014) ※ライブ

CSNYは、その音楽とメッセージを通じて、時代を彩った伝説的なグループとして、音楽史にその名を刻んでいます。

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