クーリッジ効果

クーリッジ効果

クーリッジ効果とは、生物学と心理学において、哺乳類のオス（限定的にメスにも）が、新しい受容可能な性的パートナーと出会うと性的欲求を回復させる現象を指します。これは、すでに馴染みのある性的パートナーとの性交渉が一段落した後にも見られます。

語源

「クーリッジ効果」という言葉は、行動神経内分泌学者のフランク・A・ビーチが1955年に著書で使用したのが最初です。この言葉は、彼の学生が心理学の研究会で提案したとされています。

ビーチはこの言葉の由来について、ある小噺を紹介しています。

この小噺は、1978年の書籍『愛の新しい見方』で、より古い出典を引用して紹介されています。

実験による裏付け

クーリッジ効果は、ラットを使った実験で確認されています。実験では、オスラットを複数の発情中のメスラットと一緒に閉じた箱の中に入れます。オスラットはすぐに全てのメスラットと交尾を繰り返し、疲弊して反応しなくなります。しかし、そこに新しいメスラットを入れると、オスラットは再び交尾を始めます。

この現象はラットに限らず、他の動物でも確認されています。クーリッジ効果は、ドーパミンの分泌増加が大脳辺縁系に作用することで引き起こされると考えられています。

通常、クーリッジ効果はオスに見られますが、メスにも同様の効果があるかどうかの研究も行われています。ハムスターを使った実験では、オスほど顕著ではないものの、メスにもクーリッジ効果が見られることが示唆されています。

雌雄同体の場合

雌雄同体の種におけるクーリッジ効果に関する研究も存在します。2007年の研究では、淡水カタツムリであるヨーロッパモノアラガイにクーリッジ効果が見られることがわかりました。一方、同じく雌雄同体である別の淡水カタツムリでは、パートナーの新規さが性的行動に影響を与えず、クーリッジ効果は見られないという結果が出ています。

関連項目

* ブルース効果

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