クーロンズゲート

KOWLOON'S GATE クーロンズ・ゲート-九龍風水傳-

『KOWLOON'S GATE クーロンズ・ゲート-九龍風水傳-』は、1997年2月28日にソニー・ミュージックエンタテインメントによってリリースされたアドベンチャーゲームです。本作は、実在の九龍城砦をモデルにした幻想的な世界を舞台とし、プレイヤーは風水師となってこの世界の調和を取り戻す任務を担います。

概要

このゲームは、陽界と陰界という二つの世界が絡み合う独特の設定を持っています。主人公は、香港の最高風水師として、突如陽界に現れた陰界の九龍城を修復するために前進します。キャッチコピーは、「常識は、今のうちに捨てておいてください」。アプローチとしては、プレイヤーが自由に探索し、物語を進める形式が採られています。

ゲームの開発にあたっては、長いプロモーション期間が設けられ、リリース前には多くの映像が公開されていましたが、様々な要因によって開発が長引きました。2010年から2013年にかけては、PSP/PS3のゲームアーカイブスとして再配信され、2017年にはVR対応ソフト『クーロンズゲートVR Suzaku』が新たに登場しました。また、重厚なストーリーと独自の世界観を持つ次世代版続編『クーロンズリゾーム』が2024年に発売予定です。

ストーリー

物語は1997年5月の香港を舞台に、主人公が現代の九龍城と陰界への変貌に直面するところから始まります。突如として陽界に現れた九龍城は、かつて存在していなかった場所であり、その原因は陰界での気の流れの乱れに起因しています。主人公は、四神獣の影響により現状を解決するため、風水を用いて陰界での調和を取り戻す使命を果たさなければなりません。

物語が展開する中で、主人公は様々な人々と出会い、陰界の複雑な文化や価値観に戸惑いながら進んでいきます。果たして彼は、陰界の中で自己を見つめ直しながら、倒すべき敵たちと戦いながら、九龍城の真実を解明し、世界の崩壊を防ぐことができるのでしょうか。

ゲームシステム

本作は「JPEGダンジョン」と「リアルタイムダンジョン」のふたつの探索パートから成り立っています。ストーリーの進行と情報収集を行いながら、戦闘パートで鬼律に立ち向かうという流れが特徴です。特に、風水師としての特殊能力やアイテムが重要な役割を果たします。

文化的要素

本作には、妄想に悩まされる住人や物の怪を操る者が存在し、それぞれが物語に深く関わってきます。また、文化や言語が融合した独特の世界観が描かれ、多様性や異文化との対話がテーマとして扱われています。日本のゲームにありながら、中華文化に根ざした要素が盛り込まれ、他では体験できない妙味を醸し出しています。

『KOWLOON'S GATE』は、ただのゲームではなく、プレーヤーに考えさせる要素を多く含む深い体験であり、発表から年月が経ってもその魅力は色褪せません。

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