グアダラハラ (スペイン)

グアダラハラ：歴史と現代が交錯するスペインの都市

グアダラハラは、スペインのカスティーリャ＝ラ・マンチャ州に位置する都市で、同名の県の県都です。マドリードの北東約60kmに位置し、首都圏の一部を形成しています。人口は約8万7千人（2021年時点）。この都市は、古代から現代に至るまで、様々な歴史的変遷を経験してきました。

歴史

グアダラハラの歴史は、古代イベリア人にまで遡ります。ローマ時代には「アリアカ」と呼ばれ、その後「カラカ」としてローマ帝国の属州に組み込まれました。アラブ人支配下では「ワーディー・アル・ヒジャーラ」（石の谷）と名付けられました。この名前が現在のグアダラハラという名前の由来となっています。1936年のスペイン内戦では、一時的に反乱軍に占拠されるなど、激動の時代を経験しています。

地理

グアダラハラは、イベリア半島の中央部に位置し、タホ川の支流であるハラマ川の支流、エナーレス川の谷に広がっています。マドリード都市圏の東部に位置し、マドリードとの間には「エナーレス回廊」と呼ばれる工業地帯が形成されています。この回廊は、グアダラハラの経済的中心地としての役割を担っています。

行政区画

自治体は、中心市街地のグアダラハラ地区を含む7つの地区に分かれています。また、飛び地としてウサーノス地区があり、他の自治体に囲まれています。さらに、新興団地地区のベジャビスタとエル・クラビンも、グアダラハラの行政区画に含まれます。1999年にマルチャマーロが分離し、自治体となったため、ウサーノス地区は飛び地となっています。

経済

グアダラハラは、スペインで最も工業化が進んだ地域の一つであるエナーレス回廊に位置しています。古くから商業の街として栄えてきましたが、1970年代以降、マドリードの人口増加と都市圏の郊外への拡大に伴い、工業都市としての発展を遂げました。マドリードのベッドタウンとしての側面も持ち合わせています。交通網の整備により、マドリードとの経済的な結びつきが強まり、グアダラハラの経済はマドリードに依存する傾向にあります。市内には、重工業中心のエナーレス工業団地、軽工業主体のエル・バルコンシージョ工業団地があり、近年では、運輸・物流、オフィスビルが集積したビジネスパークや、ハイテク産業を集積するルイセニョール工業団地が計画されています。

観光

グアダラハラには、ローマ時代に建設されたエナーレス川にかかる橋をはじめ、数多くの教会やインファンタード宮殿などの歴史的建造物が残されています。これらの歴史的建造物は、訪れる人々にグアダラハラの豊かな歴史を伝えています。また、メキシコの都市グアダラハラは、この地出身のヌーニョ・ベルトラン・デ・グスマンによって築かれました。

姉妹都市

グアダラハラは、以下の7つの都市と姉妹都市提携を結んでいます。

リヴォルノ（イタリア、1979年）
ロアンヌ（フランス、1980年）
パルマ（イタリア、1982年）
グアダラハラ（メキシコ、1982年）
ニトラ（スロバキア、1988年）
ナニートン（イギリス、1990年）
ブーガ（コロンビア、1996年）

外部リンク

公式ウェブサイト
* スペイン政府観光局のURL'>グアダラハラ スペイン政府観光局

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