グイドバルド・ダ・モンテフェルトロ

グイドバルド・ダ・モンテフェルトロは、1472年1月17日にグッビオで誕生しました。父はウルビーノ公フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ、母はバッティスタ・スフォルツァです。彼は傭兵隊長として活躍し、ウルビーノ公の地位も継承しました。1489年にはマントヴァ侯フランチェスコ2世・ゴンザーガの妹、エリザベッタと結婚しましたが、夫婦間に子供は恵まれませんでした。これは、グイドバルドが性的不能であったことが原因とされています。しかし、エリザベッタは彼との離婚を拒否し、夫婦としての関係を続けました。

軍事面では、フランス王シャルル8世が南イタリアに侵攻した際、教皇軍側として戦いました。その後、ヴェネツィア共和国に雇われ、戦功を重ねます。1496年には教皇軍に属してブラッチャーノ近郊で戦いましたが、オルシーニ家とヴィテッリ家に捕らえられ、一時的に身柄を拘束されました。しかし、同年のうちに解放されています。

1502年には、チェーザレ・ボルジア軍にウルビーノを攻められ、一時的に逃亡を余儀なくされました。しかし、翌年にチェーザレの父であるローマ教皇アレクサンデル6世が崩御し、チェーザレが失脚すると、グイドバルドはウルビーノに帰還を果たしました。跡継ぎとなる子供がいなかったグイドバルドは、姉ジョヴァンナの子で、教皇ユリウス2世の甥にあたるデッラ・ローヴェレ家のフランチェスコ・マリーアを養子に迎えました。

グイドバルドの統治下において、ウルビーノの宮廷は当時イタリアで最も洗練され、華やかな宮廷の一つと評されました。宮廷には、バルダッサーレ・カスティリオーネやポリドレ・ヴェルギルなどの文化人が集い、その様子を後世に伝えています。また、画家ラファエロも頻繁に宮廷に出入りしていたとされています。数学者であり修道士でもあるルカ・パチョーリは、グイドバルドの父フェデリーコの旧友であり、グイドバルド自身もパチョーリを支援しました。グイドバルドは、国の繁栄には商業が重要であることを理解しており、パチョーリに会計教育を勧めたとされています。その縁から、パチョーリの著書『スムマ』の冒頭には、ウルビーノ公への献辞が記されています。

グイドバルドは、1508年4月10日にフォッソンブローネで、ペラグラにより36歳という若さで亡くなりました。彼の死後、ウルビーノ公の地位は養子のフランチェスコ・マリーアが継承しました。

グイドバルド・ダ・モンテフェルトロは、軍事的な才能だけでなく、文化的な側面においても優れた人物であり、当時のイタリアにおけるルネサンス文化の発展に貢献した一人として、その名を歴史に刻んでいます。

もう一度検索