グスタヴォ・トエニ

グスタヴォ・トエニのプロフィール

グスタヴォ・トエニ（Gustav Thöni）は1951年2月28日、イタリア北部のトレンティーノ＝アルト・アディジェ州ボルツァーノ自治県にあるTrafoiという小さな集落で生まれた。彼は1970年代を代表するアルペンスキー選手の一人であり、オリンピックで合計3つのメダルを獲得した実力者である。彼の従兄であるローランド・トエニも同様にオリンピックメダリストとして知られている。

スキーへの道

トエニのスキー選手としての才能は、父親ジョルグがスキーインストラクターだったことによって早い段階から見いだされた。彼は従兄と共に南ティロルのTrafoiで育ち、1968年にはイタリアのナショナルチームに加わった。1969年12月には、ヴァル＝ディゼールで行われた大回転でアルペンスキー・ワールドカップに初めて出場し、見事なデビューを果たした。

ワールドカップでの成功

トエニは、デビューからの数年間で大回転と回転の各種目で多くの勝利を収めた。1970年のアルペンスキー世界選手権では、回転で4位、大回転で優勝を果たし、総合では3位となった。翌年には、札幌オリンピックに出場し、金メダルを含む複数のメダルを獲得。特にアルペン複合では金メダルを手にした。

その後のシーズンでは、彼はワールドカップでの総合タイトルを2年連続で獲得し、さらに種目別では大回転での三連覇を達成。1974年の世界選手権では、大回転と回転の両方で優勝し、名実ともにトップ選手となった。

後年の挑戦

1975年には、キッツビュールのハーネンカムレースでフランツ・クラマーにわずか100分の1秒差で2位となり、引き続き強力な選手として存在感を示した。しかし、1976年のインスブルックオリンピックでは少々成績が振るわず、滑降で26位、大回転で4位となったものの回転では銀メダルを獲得した。その後の数シーズンはパフォーマンスが落ち着き、1980年のレークプラシッドオリンピックを最後に現役を引退した。

引退後のキャリア

通算24勝を誇るトエニは、引退後はイタリアナショナルチームのコーチとして活動を開始し、特にアルベルト・トンバのパーソナルトレーナーとしての9年間は彼を支える重要な役割を果たした。今では、トエニは両親が経営していたHotel Bella Vistaを受け継ぎ、ホテル経営にも力を注いでいる。彼のキャリアはアルペンスキー界における金字塔として、多くのスキー選手に影響を与え続けている。

もう一度検索