グッドラック・ジョナサン

グッドラック・ジョナサン：ナイジェリア第14代大統領

グッドラック・エベレ・アジキウェ・ジョナサン（Goodluck Ebele Azikiwe Jonathan）は、1957年11月20日生まれ。ナイジェリアの政治家であり、同国第14代大統領を務めました。人民民主党(PDP)に所属。

経歴

ナイジェリア南部のリバーズ州（現バイエルサ州）で生まれ、ポートハーコート大学で水生生物学と水産学の修士号、動物学の博士号を取得しました。2005年、当時の知事が資金洗浄の疑いで逮捕されたことを受け、副知事であったジョナサンが知事に就任しました。

2006年には、大統領選挙に先立ち、副大統領候補として擁立され、2007年の総選挙で勝利。同年5月29日に副大統領に就任しました。しかし、選挙結果に不満を持つ者からの襲撃や暗殺未遂にも見舞われました。副大統領就任後には、自身の資産を公開し、その総額は295,304,420ナイラでした。

2009年11月、当時のヤラドゥア大統領が病気療養のため国外へ。ジョナサンは大統領代行として国政を担い、内閣改造を行いました。2010年5月、ヤラドゥア大統領の死去に伴い、正式に大統領に就任。2011年の大統領選挙で当選し、2015年まで大統領を務めました。

政策

対テロ対策

大統領就任後、ナイジェリア北部を中心にイスラム系武装組織ボコ・ハラムの活動が活発化しました。ジョナサン政権は、非常事態宣言の発令や対テロ戦争の宣言を通じて、ボコ・ハラムに対し徹底抗戦の姿勢を示しました。

経済

中国との経済関係を重視し、習近平国家主席との会見や李克強首相のナイジェリアへの招待などを通じて関係強化を図りました。その結果、多数の商業案件や沿岸部の鉄道プロジェクトが実現しました。

エピソード

副知事から知事へ、副大統領から大統領へと異例の昇進を遂げたことから、「その名のとおりに、出世が勝手に転がりこむ」と評されました。

また、2010年のワールドカップ南アフリカ大会において、ナイジェリア代表チームに優勝を厳命しましたが、結果はグループリーグ敗退。これに対し、国際試合への出場停止を命じたものの、FIFAからの反発を受け、命令を撤回する騒動がありました。

グッドラック・ジョナサンは、その波瀾万丈な経歴と、テロ対策や経済政策への取り組みを通じて、ナイジェリアの歴史に名を刻んだ人物と言えるでしょう。

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