グラップリング

グラップリングとは

グラップリング（grappling）は、格闘技の中で組み技に焦点を当てた競技や技術を指す用語です。この言葉は一般的に組み技全般を意味する場合がありますが、特定の競技名としても使用されます。今回はグラップリングの競技的側面、歴史、ルールおよび大会について詳しく紹介します。

競技名としてのグラップリング

2006年、国際レスリング連盟（FILA）が「グラップリング」を新たな競技として認定しました。この競技は総合格闘技の打撃技を排除した形態で、関節技や絞め技がその多くで有効とされています。ただし、危険な技の一部、例えばヒールホールドは禁じられています。

グラップリングには、ギ（Gi）とノーギ（No-Gi）の二つのスタイルがあります。ギは柔術着を着用するルールで、ノーギはその名の通り柔術着を使用しないスタイルです。ノーギの場合は、上半身にラッシュガードと呼ばれるシャツを着用し、擦り傷を防ぎつつ滑り止めの役割を果たします。

初のグラップリング世界選手権は2007年にFILAの主催で行われ、日本からはタカ・クノウ（久能孝徳）が出場。2010年の大会では、ギとノーギの両方で90kg級に参加し、見事優勝を果たしました。彼はこの競技において日本選手として初めての世界チャンピオンとなりました。

グラップリングの一般的な形式

グラップリングは、組み技で闘う競技の総称であり、打撃技は一切認められていません。一般的には、フリースタイルレスリングにサブミッションを加えた形態であり、サブミッション・レスリングとも同義とされています。

大会によって微妙にルールが異なることが多いのですが、通常は一本勝ちとポイント制を併用し、関節技や絞め技による決着が求められます。ポイントはテイクダウンやポジショニング、パスガード、リヴァーサルなどによって獲得され、同ポイントの場合は判定によって勝者が決まります。

有名な大会

グラップリングにおける主要な大会には、次のようなものがあります。

• - ADCCサブミッション・ファイティング世界選手権
• - グラップリング世界選手権
• - 世界ノーギ柔術選手権
• - 日本選手権

特に「ADCCサブミッション・ファイティング世界選手権」は、グラップリングの世界最高峰の大会として高く評価されています。アラブ首長国連邦のシェイク・タハヌーン・ビン・ザイードが主催し、数多くの世界中のトップ選手が参加します。日本人選手としても、菊田早苗が2001年にこの大会の88kg未満級で優勝し、日本におけるグラップリングの第一人者として知られています。

プロ団体によるグラップリング

日本には多くのプロ団体が存在し、それぞれグラップリングルールの試合を開催しています。例えば、ブラジリアン[[柔術]]を中心としたIF-PROJECTが主催するプロ大会の「GI」や、QUINTETなどがあります。また、PRIDEやプロフェッショナル修斗、パンクラスなどの総合格闘技団体でも、別途グラップリングルールの試合を催しています。これにより、様々なスタイルでグラップリングを楽しむ機会が増えています。

結論

グラップリングは、奥深い技術と戦略が求められる格闘技の一形態です。日本においても多くの選手が活躍し、国際大会でも成果を上げています。さまざまな大会やスタイルが存在する中で、今後もグラップリングの魅力はますます広がっていくことでしょう。

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