グラツィアーノ・デルリオ

グラツィアーノ・デルリオ（Graziano Delrio、1960年4月27日 - ）は、イタリアの政治家です。

経歴

医学士の学位を取得しており、イギリスやイスラエルでの留学経験もあります。専門は内分泌学です。大学卒業後は、モデナ・レッジョ・エミリア大学の研究員としてキャリアをスタートさせました。

政治の世界へは人民党への入党を機に足を踏み入れ、1999年にはレッジョ・エミリア市の市議会議員に選出されました。その後、2002年にマルゲリータに入党し、2004年にはレッジョ・エミリア市の市長に当選。2013年6月まで市長としての職務を全うしました。マルゲリータ解党後は、民主党の結成に参画し、2011年にはイタリア地方自治体協会(ANCI)の会長に選出されるなど、地方政治におけるリーダーシップを発揮しました。

中央政界においては、2013年4月28日にレッタ内閣の無任所相（州・自治体担当）に任命され、入閣を果たしました。さらに、2014年2月22日には、レンツィ内閣で首相府次官（内閣官房長官）に抜擢され、要職を担いました。2015年4月2日には、辞任したマウリツィオ・ルーピ前インフラ整備交通相の後任として、インフラ整備交通相に就任。2016年12月に発足したジェンティローニ内閣でも引き続き同職を務め、2018年6月1日にジェンティローニ内閣の終了とともに退任しました。

エピソード

レンツィ内閣では、スポーツ政策の責任者も兼務していました。元サッカーイタリア代表監督のアリゴ・サッキが、イタリア代表の育成年代に黒人選手が多すぎると発言した際には、「30年前のイタリアと今のイタリアは違う」「若い選手の中には海外にルーツを持っている選手もいるが、彼らはイタリアで生まれ育ったれっきとしたイタリア市民だ」という声明を発表し、多様性を尊重する姿勢を示しました。また、サッカークラブのインテル・ミラノの熱心なファンとしても知られています。

デルリオ氏は、地方政治から中央政界まで幅広い経験を持ち、多様性を尊重する姿勢を持つ政治家として評価されています。

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