グランツーリスモ コンセプト 2001 TOKYO

グランツーリスモ コンセプト 2001 TOKYO：日本車の競演

2002年1月1日、ソニー・コンピュータエンタテインメントよりPlayStation 2向けに発売された『グランツーリスモ コンセプト 2001 TOKYO』は、グランツーリスモシリーズの中でも独特のタイトルです。このゲームの最大の特徴は、その収録車両にあります。2001年の東京モーターショーで発表されたコンセプトカーや、同年発売の最新市販車を中心に、日本メーカーの車両が多数収録されている点です。海外メーカーの車は一切含まれていません。まさに、日本の自動車メーカーの技術とデザインの粋を集めた、バーチャルショーケースと言えるでしょう。

ゲーム内容：アーケードスタイルのドライビング

ゲーム内容は、シリーズ従来作のアーケードモードをベースとしています。シリーズでおなじみのグランツーリスモモード、つまりキャリアモードは存在しません。プレイヤーは、用意されたマシンとコースを駆使して、純粋なドライビングの楽しさを追求することになります。気軽にプレイできる手軽さと、奥深いドライビングシミュレーションを両立した、洗練されたゲーム性と言えるでしょう。

収録車両：多様なカテゴリーと魅力的なラインナップ

収録車両は、コンセプトカー、ニューカー、ドリームカー、レースカー、ダートカーと、複数のカテゴリーに分類されています。それぞれのカテゴリーには、個性豊かな車両が多数ラインナップされています。

コンセプトカー：2001年東京モーターショーのコンセプトカーが中心。未来の技術とデザインを垣間見ることができる貴重なコレクションです。
ニューカー：2001年発売の最新市販車。当時最新の技術を搭載した、リアルなドライビング体験が可能です。
ドリームカー：コンセプトカーやニューカーをベースに、レース仕様やラリー仕様にチューニングされたマシン。改造の面白さと、限界性能を追求するドライビングの醍醐味を味わえます。
レースカー：全日本GT選手権（現在のSUPER GT）や世界ラリー選手権（WRC）に参戦するマシン。本格的なレースカーを駆り、プロドライバーさながらの走りを体感できます。
* ダートカー：ラリーカーやダート走行可能な車両。悪路を駆け抜けるスリルと、テクニックを駆使した走りが楽しめます。

収録コース：多様なシチュエーションと走行感

コースは、ミッドフィールドレースウェイ、東京・ルート246、スイス・アルプス、タヒチ・メイズ、オータムリンクの5コースが収録されています。それぞれに順走と逆走のコースレイアウトが用意されているため、戦略性も加味したプレイが可能です。それぞれのコースは、路面状況や地形の変化がリアルに再現されており、車種ごとの特性を活かしたドライビングが重要となります。

海外版：韓国と欧州の車両追加

日本版では日本メーカーの車両のみが収録されていましたが、海外版では収録内容が拡張されています。2002年5月16日には韓国で「2002 TOKYO - SEOUL」が、2002年6月17日には欧州で「2002 TOKYO - GENEVA」が発売されました。これらのバージョンでは、韓国と欧州のモーターショーで発表された車両が追加収録されており、日本版にはない多様な車両ラインナップが楽しめます。GT4で新規追加される予定の車両が、欧州版では先行して収録されているケースもあったようです。

隠し要素：GT3へのリンクとオープニングムービー

ゲームクリアなどの条件を満たすと、グランツーリスモ3 A-specのセーブデータに10億クレジットを振り込むことができます。さらに、グランツーリスモ3 A-spec欧州版のオープニングムービーを鑑賞することも可能です。これは、シリーズ作品間の繋がりを示す、ファンサービス的な要素と言えるでしょう。

『グランツーリスモ コンセプト 2001 TOKYO』は、特定の時期と地域に焦点を当てた、独特の収録内容が魅力のタイトルです。日本の自動車文化を凝縮したような、貴重なゲーム作品と言えるでしょう。

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