グリッドレイ (DD-92)

グリッドレイ（USS Gridley, DD-92）

グリッドレイは、アメリカの海軍で活躍した駆逐艦の一つで、ウィックス級として知られています。この艦名は、ジョージ・デューイ提督の旗艦である「オリンピア」の艦長に由来しています。

艦歴の始まり

グリッドレイの建造は1918年の春に始まりました。具体的には、カリフォルニア州サンフランシスコのユニオン鉄工所において、4月1日に起工されました。間もなく、同年の7月4日にフランシス・P・トーマスによって進水し、1919年3月8日にはフランク・J・フレッチャー中佐の指揮下で正式に就役しました。艦の艤装はメア・アイランド海軍造船所で行われ、その後、サンディエゴを出航しパナマ運河を通過しました。

初期の活動

就航後、グリッドレイは駆逐艦隊に合流し、キューバ海域で艦隊訓練に従事しました。その後、バージニア州ノーフォークで修理を受け、1919年4月26日にニューヨークに向かいました。この艦の初めての任務は、大西洋横断飛行を支援する目的で水上機の誘導でした。グリッドレイは、航路に沿って展開し、僚艦とともに煙と炎で信号を送り、水上機の航行をサポートしました。特に、NC-4機が1919年5月17日にアゾレス諸島に着陸する際にも貢献しました。

その後、濃霧に見舞われたNC-1機の探索任務にも加わり、NC-4の飛行が続く中、護衛任務を遂行しました。グリッドレイは5月31日にフランスのブレストに到着し、2ヶ月間にわたって地中海の各港を訪問する親善活動を行いました。

カリブ海の視察

1920年9月2日、グリッドレイはサウスカロライナ州チャールストンに寄港し、海兵隊のジョン・A・レジューン少将やスメドリー・バトラー准将を乗せてカリブ海に向かいました。この視察では、キューバやハイチ、ドミニカ共和国などの基地や軍隊を視察しましたが、二人の将軍が下艦したのは9月27日のことです。

グリッドレイの後半生

その後の数年間、グリッドレイは海軍予備役部隊の士官や兵員の訓練を担当し、主にチャールストン、ニューポート、ニューヨーク、フィラデルフィア等で活動しました。しかし、1922年6月22日にはフィラデルフィアで退役し、その後は予備役状態で保管されました。

1937年1月25日には正式に除籍され、1939年4月19日にはスクラップとして売却されました。グリッドレイは、多様な任務を通じてアメリカ海軍の一端を担った駆逐艦としての歴史を持っています。

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この記事はアメリカ合衆国政府の出版物「Dictionary of American Naval Fighting Ships」に基づいた情報を含んでいます。詳細な情報は、外部リンク【NavSource DD-92】をご覧ください。

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