グリーンスレイド

グリーンスレイド (Greenslade)

グリーンスレイドは、イングランドのプログレッシブ・ロックバンドで、ギターレスの特異な編成で知られています。1972年、デイヴ・グリーンスレイドが中心となり、コロシアムの元メンバーや実力派ミュージシャンたちと共に結成されました。バンドの特徴は、ダブル・キーボードを基盤にしている点です。このスタイルは当時のキーボード・トリオとは異なり、独自のサウンドを生み出しました。

結成と初期の歴史

グリーンスレイドは1972年にデイヴ・グリーンスレイドが中心となり、トニー・リーヴス（ベース）、デイヴ・ローソン（キーボード）、アンドリュー・マカロック（ドラム）といったメンバーを集めて作られました。バンド名を冠したファースト・アルバム『グリーンスレイド』は1973年にリリースされ、その後すぐにセカンド・アルバム『ベッドサイド・マナーズ・アー・エクストラ』が発表されました。このアルバムでは、イエスのアートワークで知られるロジャー・ディーンが手がけたジャケットが印象的です。

1974年にはサード・アルバム『スパイグラス・ゲスト』が登場し、挿入曲にはコロシアムの盟友であるクレム・クレムソンがゲストとして参加しました。しかし、次第にバンドのセールスは下降し、1975年にトニー・リーヴスが脱退します。そこで、ギターサウンドの導入を試み、新たにマーティン・ブライリーを加えることで新しい方向性を模索しましたが、それでも状況は好転しないまま、1976年には解散を迎えました。

再結成と新しい展開

2000年にはデイヴ・グリーンスレイドが再結成を企画し、25年ぶりの新作アルバム『ラージ・アフタヌーン』をリリースしました。この作品には元メンバーのトニー・リーヴスも参加し、ファンの間で期待が寄せられました。その後もバンドはライブアルバムをリリースし、2003年までの間、ライブ活動を中心に音楽シーンで存在感を示しました。

バンドの特徴とスタイル

グリーンスレイドのスタイルは、ギターを持たないバンドである点が特筆されます。デイヴ・グリーンスレイドによれば、初めはギタリストを加える予定であったものの、適当なギタリストが見つからなかったため、最終的にギターレスとなったとのことです。また、アンドリュー・マカロックも、ギタリストを入れる意図があったものの、プレイを繰り返すうちに現状の形に満足するようになったと述べています。

サード・アルバム以降は、ゲストミュージシャンが参加するようになり、4枚目の『タイム&タイド』では新加入のマーティン・ブライリーがベースとギターを演奏することでサウンドがさらに多様化しました。その一方で、デイヴ・グリーンスレイドかデイヴ・ローソンのキーボード奏者のいずれかが欠けている曲も存在しました。

メンバーと影響を受けたアーティスト

グリーンスレイドの最終ラインナップには、デイヴ・グリーンスレイド（キーボード）、トニー・リーヴス（ベース）、ジョン・ヤング（キーボード、ボーカル）、ジェイムズ・ガムボールド（ドラム）が在籍しました。また、旧メンバーにはデイヴ・ローソンやアンドリュー・マカロックが含まれています。バンドは、コロシアムでのキャリアを持つアーティストたちとのつながりを持ち、彼らから受けた影響も色濃く反映されています。

ディスコグラフィー

グリーンスレイドは、数枚のスタジオアルバムをリリースしました。代表作には、初期の『グリーンスレイド』や『ベッドサイド・マナーズ・アー・エクストラ』、再結成後のアルバム『ラージ・アフタヌーン』があります。また、ライブアルバムもいくつかリリースされており、音楽ファンの間で高い評価を受けています。

これらの活動を通じて、グリーンスレイドは独自の音楽スタイルと魅力を保ちながら、変化に富んだ音楽キャリアを築いてきました。

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