グレシャム (オレゴン州)

グレシャムの概要

グレシャムは、アメリカ合衆国オレゴン州マルトノマ郡に位置する都市で、ポートランドのすぐ東に位置しています。2020年の国勢調査によると、人口は約11万4千人です。この都市の名前は、南北戦争で活躍した将軍であり、後にアメリカ合衆国郵政長官も務めたウォルター・クウィンティン・グレシャムに由来しています。

歴史

グレシャム市が成立するためには、郵便局の設置と郵便番号の認可が必要でした。当初、この地は「キャンプグラウンド」と呼ばれており、開拓者たちがポートランドへ向かう前に休息する場所でした。1884年5月に郵便局が設立された際、地元の商店主が自身の店舗を郵便局とし、郵政長官グレシャムの名を冠した市名を提案しました。こうして、1905年にグレシャム市が正式に誕生し、開拓者の一家出身のルイス・シャタックが初代市長に就任しました。

地理

アメリカ合衆国国勢調査局のデータによれば、グレシャム市の総面積は57.6平方キロメートルで、そのうち陸地が57.4平方キロメートル、水地が0.2平方キロメートルです。

人口動静

2000年の国勢調査データに基づくと、グレシャム市の人口は90,205人でした。世帯数は33,327世帯、家族数は22,695家族で、人口密度は1平方キロメートルあたり1,572.4人でした。人種構成は、白人が82.72%を占め、以下、アフリカ系アメリカ人、ネイティブアメリカン、アジア人などが続きます。また、ヒスパニック・ラテン系の人々は11.90%でした。

年齢構成を見ると、18歳未満が27.5%、18歳から24歳が11.1%、25歳から44歳が30.3%、45歳から64歳が21.2%、65歳以上が9.8%となっており、年齢の中央値は32歳でした。世帯構成では、18歳未満の子供がいる世帯が36.2%、結婚・同居している夫婦が50.9%でした。収入の中央値は世帯で43,442米ドル、家族で51,126米ドルでした。また、人口1人あたりの収入は19,588米ドルでした。

2005年から2007年のアメリカン・コミュニティ・サーベイの推定では、白人が83.9%（非ヒスパニック系白人が71.1%）、ヒスパニック・ラテン系が18.3%、アジア人が5.1%となっています。これらのデータから、グレシャム市が多様な人種と民族で構成されていることがわかります。

文化

グレシャムでは、毎年「フッド山ジャズフェスティバル」といった文化イベントが開催されています。これらのイベントは、地域住民の交流を深め、豊かな文化を育む上で重要な役割を果たしています。

行政

グレシャム市は、市支配人制の議会形態を採用しています。市長と市議会議員は選挙で選ばれ、市の立法と政策決定を行います。市議会は、日々の都市運営を担当する市支配人を任命します。2008年時点では、20年の市支配人経験を持つエリク・クヴァルステンが市支配人を務めていました。市議会は市長と6人の議員で構成され、任期は4年です。

教育

グレシャム市には、センテニアル公立学区、グレシャム＝バーロウ公立学区、レイノルズ公立学区という3つの公立学区があります。また、マウントフッド・コミュニティ・カレッジという高等教育機関も市内に存在しています。これらの教育機関は、地域住民の教育水準の向上に貢献しています。

交通

市内の主要道路としては、州間高速道路84号線と国道26号線が挙げられます。公共交通機関としては、TriMetが運営するバス網、MAXライトレール、サンディ・エリア・メトロと呼ばれるシャトルバスが利用できます。これらの交通網は、市内外へのアクセスを容易にしています。

姉妹都市

グレシャム市は、日本の江別市（1977年提携）、韓国の束草市、ナイジェリアのオウェリと姉妹都市提携を結んでいます。これらの国際的な交流は、異文化理解と相互協力に貢献しています。

まとめ

グレシャムは、歴史的な背景を持ち、多様な人々が暮らす魅力的な都市です。豊かな自然と文化、充実した教育機関と交通網があり、住みやすい環境が整っています。

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