フッド山

フッド山：オレゴン州の象徴、成層火山

フッド山（Mount Hood）は、アメリカ合衆国オレゴン州に位置する成層火山で、ポートランド市から東南東に約80kmの距離にあります。クラカマス郡とフッドリバー郡の境界に位置し、オレゴン州の最高峰として知られています。

名称と愛称

この山の名前は、英国海軍の提督サミュエル・フッドにちなんで、ウィリアム・ロバート・ブロートンによって名付けられました。また、その美しい姿から日本人や日系人の間では「オレゴン富士」という愛称で親しまれています。

人気のリゾート地

山体上部へのアクセスが非常に容易であるため、夏は登山客、冬はスキー客で賑わいます。カスケード山脈の中でも特に人気が高く、多くの人々が訪れるリゾート地となっています。

山体の特徴

フッド山は、安山岩質の溶岩と火山砕屑物で構成されています。山頂付近には、約200～300年前の噴火によって形成された、幅300～400m、高さ約170mの溶岩ドームが存在します。

歴史

フッド山周辺は、古くから国有林として保護されており、その歴史は1892年にブルラン森林保護区として指定されたことに始まります。その後、1908年にカスケード国有林の一部と合併し、オレゴン国有林となりました。1924年には、現在のマウント・フッド国有林という名称に変更されました。

また、1906年にはフッド山鉄道が開業し、現在も観光鉄道として運行しており、フッド山の美しい景色を楽しむことができます。フッド山は映画の舞台にもなっており、1952年の映画「怒りの河」の一部はマウント・フッド国有林で撮影されました。また、1984年から1996年までフジテレビ系で放送されたドラマ「オレゴンから愛」では、オープニングや劇中にフッド山の映像が使用されました。さらに、2010年にはアメリカ・ザ・ビューティフル25セント硬貨のデザインにも採用されています。

スキー場

フッド山周辺には、複数のスキー場があり、2009年現在、6つの施設が運営されています。その中でも、ティンバーラインスキー場は、年間を通じてスキーを楽しむことができる北米唯一のスキー場として知られています。

その他の情報

フッド山の周辺には、フッド川が流れ、カスケード山脈の一部を形成しています。近隣にはセント・ヘレンズ山やアダムス山などがあります。

また、フッド山での事故も報告されており、主な原因は低体温症や転落です。登山やスキーの際には、十分な注意が必要です。

関連情報

フッド川
カスケード山脈
セント・ヘレンズ山
アダムス山
郷土富士
フッド山での事故一覧

外部リンク

Mount Hood Cascades Volcano Observatory - USGS (英語)
Hood - Smithsonian Institution: Global Volcanism Program (英語)
* フッド山地域の歴史 (英語)

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