グレッグ・ズーライン:勝利を呼ぶベテランキッカー
グレッグ・ズーライン(Greg Zuerlein)は、
1987年12月27日生まれ、
ネブラスカ州リンカーン出身のアメリカンフットボール選手です。現在は
NFLの
ニューヨーク・ジェッツで
プレースキッカーとして活躍しています。
プロ入り前
ズーラインは、ネブラスカ大学オマハ校で3シーズンキッカーを務めました。しかし、2010年シーズンは臀部の負傷により欠場。その後、ミズーリ・ウェスタン州立大学に転校し、才能を開花させます。同大学では、58ヤード以上のFGを9本含む、21本連続FG成功というNCAA2部校記録を樹立。この年、FG成功率95.2%という驚異的な数字を記録し、NCAA全ディビジョンを通じてトップの成績を収めました。
NFLスカウティング・コンバインへの招待はなかったものの、リージョナル・コンバイン、スーパー・リージョナルコンバインに参加し、プロへの道を切り開きました。
2012年のNFLドラフトで、ズーラインは6巡全体171位で
セントルイス・ラムズに指名されました。これは、NCAA1部校以外からのドラフト指名キッカーとしては、2005年のポール・エルンスター以来の出来事でした。ラムズはズーラインの指名後、ベテランキッカーのジョシュ・ブラウンを解雇し、彼に全てを託します。
プレシーズンゲームで55ヤード、52ヤードのFGを成功させ、その実力を証明。第4週のシーホークス戦では、60ヤードのFGを含む4本のFGを成功させ、チームを勝利に導き、NFC週間MVPスペシャルチーム部門に選出されました。また、第13週の49ers戦では、オーバータイムで54ヤードの決勝FGを決め、再び週間MVPに輝きました。
2017年には、第4週のカウボーイズ戦で7本のFGを成功させ、チームのフランチャイズ記録を更新。この活躍で10月の月間MVPにも選ばれました。同年はFG成功数、PAT成功数でリーグトップの数字を残しましたが、シーズン終盤に怪我で戦線離脱となりました。
2018年には、チームはNFC第2シードとしてプレーオフに進出。ズーライン自身も初のプレーオフを経験し、
NFCチャンピオンシップゲームでは、4Q残り19秒で同点となる48ヤードのFG、さらにオーバータイムで57ヤードのFGを成功させ、チームをスーパーボウルへと導きました。しかし、ペイトリオッツとのスーパーボウルでは、チーム唯一の得点となるFGを決めたものの、試合終了間際のFGを失敗し、チームは敗北を喫しました。
2020年、ズーラインは
ダラス・カウボーイズと契約。第2週のファルコンズ戦では、オンサイドキックを成功させ、ラストプレーで逆転FGを決め、劇的な勝利を演出しました。
2022年、
ニューヨーク・ジェッツと契約。ベテランとしてチームを支えています。
人物
ドラフト指名を受けて入団した選手にもかかわらず、キッカーである彼は十分なリスペクトをされていないというエピソードも。オフィシャルジャージの名前が誤って販売されたこともありました。
まとめ
グレッグ・ズーラインは、大学時代に才能を開花させ、
NFLで長年活躍してきたベテランキッカーです。数々の劇的なキックでチームを勝利に導き、ファンを魅了してきました。ジェッツでの活躍にも期待がかかります。