グレンコア

グレンコア・ピーエルシー (Glencore plc)

グレンコア・ピーエルシーは、鉱山開発と商品取引に携わる国際的な企業です。スイスのバールに本社を置いており、法人登記上の本社はジャージーというイギリスの属領にあります。この企業は、1974年にスイスの著名な投資家マーク・リッチによって設立され、初めての名は「Marc Rich & Co AG」でした。

会社の規模と影響力

グレンコアは、世界最大の商品取引商社として知られており、亜鉛や銅においてはそれぞれ60%と50%という圧倒的な市場シェアを持っています。また、金属だけでなく石油、石炭、天然ガスといったエネルギー資源の取引も手掛けており、更にはマルチメディアの農作物、具体的には小麦、トウモロコシ、砂糖、食用油などの生産から取引に至るまで包括的な事業を展開しています。

さらに、同社はスイスで最大の企業であり、食品大手のネスレの売上を上回ることからもその影響力がうかがえます。また、高い評価を得ている金融機関クレディ・スイスとの関係が深く、特に石油デリバティブの開発および取引において提携しています。

上場と成長

かつては、非公開企業としてカーギルと並ぶ世界最大規模の企業でしたが、2011年5月にはロンドン証券取引所に上場を果たしました。上場時の時価総額は約585億ドルで、FTSE100種総合株価指数の銘柄に即座に採用されました。その翌日には、香港証券取引所にも上場し、これにより世界最大の商社となりました。

2012年3月には、カナダの穀物流通大手バイテラを61億カナダドルで買収することで合意し、これによりカナダとオーストラリアに事業基盤を持つこととなりました。

合併と社名変更

2013年、グレンコアはリソース企業のエクストラータとの合併に成功し、新しい社名として「グレンコア・エクストラータ」に改称されました。この合併により、同社は世界の鉱業界で4位、商品取引では首位に立つ企業となったのです。合併は中国商務省の承認を受け、条件としてペルーの銅鉱山プロジェクト売却が求められました。

ただし、2014年5月には社名が再度「グレンコア」に戻されています。2016年にはカタール投資庁と共同でロシア最大の国有石油会社ロスネフチの株式を取得しましたが、これは102億ユーロという大規模な投資でした。

2018年、香港市場での株主比率が低いため、香港証券取引所での上場を終了することに決めました。

結言

グレンコアは、鉱業及び商品取引のグローバルリーダーとして、その影響力をさらに強めています。多岐にわたる事業は、世界経済において重要な役割を果たしており、今後の展開にも注目が集まります。

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