グローバル・ハードコア・クラウン

GHCヘビー級王座：プロレスリング・ノアの象徴

プロレスリング・ノアを象徴するGHCヘビー級王座は、2004年3月、秋山準の提唱によって創設されました。地方大会の盛り上げを目的とし、三沢光晴の資金援助を受けて誕生したこの王座は、当初、首都圏を除く地方会場限定でのタイトルマッチという特異なルールを設けていました。

秋山準時代：王座の方向性を示す初代王者

初代王者に就いた秋山準は、自身のイメージカラーである白を基調としたベルトを初代のGHCヘビー級王座ベルトとして採用しました。このベルトは、その色から「白GHC」と呼ばれるようになり、後の王座の歴史に大きな影響を与えました。秋山は、初防衛戦で佐野巧真と対戦。試合ルールを巡る攻防の末、3カウントフォールのみが勝利条件となる異例のルールで勝利を収めました。2度目の防衛戦では、自ら命名した「ノア・ヘルスクラブ」の3選手との3連戦を制し、防衛に成功しました。

丸藤正道時代：ジュニアヘビー級からの挑戦

秋山から王座を奪取した丸藤正道は、体格差を跳ね除け、若き挑戦者・潮崎豪、ベテラン永源遙を相手に防衛戦を戦い抜きました。時間制限付きの試合形式を採用するなど、独特の防衛戦が展開されました。

ハードコア時代：過激な試合展開

モハメド・ヨネが丸藤から王座を奪取すると、GHCヘビー級王座はハードコアマッチの時代に入ります。時間無制限、反則なしといった過激な試合が展開され、王者と挑戦者は文字通り命を懸けた戦いを繰り広げました。スコーピオとの試合では、ハードコアな試合展開が原因でスコーピオが負傷し、救急車搬送される事態も発生しました。

志賀賢太郎時代：アニキキャラと革新的なルール

スコーピオを破り、GHCヘビー級王者となった志賀賢太郎は、「アニキ」キャラで人気を博し、防衛戦にも独自のルールを取り入れるなど、王座を盛り上げました。プロレスリングZERO1-MAXとの異種格闘技戦も実現し、王座の枠を超えた展開が話題を呼びました。

パンチパーマ・ブラザーズ時代：タッグ王座への移行

志賀賢太郎と川畑輝鎮によるタッグチーム「パンチパーマ・ブラザーズ」は、タッグ王座決定トーナメントを制し、GHCヘビー級王座をタッグ王座へと変更しました。ベルトは1本のまま使用され続け、彼らの絆の象徴となりました。その後、シングル王座へ回帰し、川畑輝鎮が新たな王者となりました。

末期：地方限定ルールからの変化と封印

橋誠、小橋建太と王者へと続く中、地方限定という原則は徐々に薄れ、首都圏でのタイトルマッチも開催されるようになりました。小橋建太は、自身のイメージカラーである紫のベルトを使用しました（紫GHC）。しかし、小橋の負傷欠場を機に、王座は事実上封印されることとなりました。秋山準の退団後、ノア公式サイトから歴代王者の記載が削除されたことで、GHCヘビー級王座の歴史は一旦幕を閉じました。

GHCヘビー級王座のルール

GHCヘビー級王座の試合形式は、王者、挑戦者、そしてGHCタイトル管理委員長の秋山準が協議して決定されました。「15分一本勝負、引き分けで王座移動」が一般的なルールでしたが、その他にも様々なルールが適用されました。挑戦資格は「プロレスリング・ノアに利益をもたらす選手」と定義されていました。

GHCハードコア王座：新たな伝説の始まり

2023年10月、プロレスリング・ノアのブランド「MONDAY MAGIC」において、GHCヘビー級王座はGHCハードコア王座として復活しました。デザインは白GHCと同じですが、歴代王者とは切り離され、新たな歴史が刻まれることとなりました。初代王者に輝いたのは田中将斗です。GHCハードコア王座は、新たな伝説の始まりを告げました。

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