グローブ・セッションズ

『グローブ・セッションズ』（原題：The Globe Sessions）は、アメリカのシンガーソングライター、シェリル・クロウが1998年にリリースした3枚目のスタジオ・アルバムです。このアルバムは、彼女の音楽キャリアにおいて重要な作品の一つとして位置づけられています。

アルバムの特徴

『グローブ・セッションズ』は、クロウの音楽的な多様性と実験精神が際立つ作品です。ロック、ブルース、カントリーなど、様々なジャンルの要素が巧みに組み合わされており、彼女のソングライティングの才能が光ります。また、アルバム全体を覆うレイドバックした雰囲気と、彼女の情感豊かなボーカルが、聴く者を魅了します。

収録曲について

アルバムには、以下の楽曲が収録されています。

マイ・フェイヴァリット・ミステイク
ネイバーフッド
リヴァーワイド
イット・ドント・ハート
メイビー・ザッツ・サムシング
ゲッティング・スルー
エニシング・バット・ダウン
ディフィカルト・カインド
ミシシッピィ
メンバーズ・オンリー
クラッシュ・アンド・バーン

特に注目すべきは、ボブ・ディランが提供した「ミシシッピィ」です。この曲は、元々ディランのアルバム『タイム・アウト・オブ・マインド』（1997年）のアウトテイクでしたが、クロウが自身のアルバムで取り上げ、新たな命を吹き込みました。ディラン自身も後に、自身のアルバム『ラヴ・アンド・セフト』（2001年）で再演しています。

また、日本盤にはボーナス・トラックとして、ガンズ・アンド・ローゼズのカバー「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」が収録されています。このカバーは、クロウとリック・ルービンの共同プロデュースで、映画『ビッグ・ダディ』（1999年）のサウンドトラックにも提供されました。

グラミー賞受賞

『グローブ・セッションズ』は、第41回グラミー賞で最優秀ロック・アルバム賞と最優秀エンジニア賞を受賞しました。さらに、シングル・ヒット曲「ネイバーフッド」は、最優秀女性ロック・ボーカル・パフォーマンス賞を受賞し、アルバムの評価を確固たるものにしました。

参加ミュージシャン

アルバムには、シェリル・クロウ自身に加え、ジェフ・トロット、ウェンディ・メルヴォイン、ヴァル・マッカラムなど、豪華なミュージシャンが参加しています。彼らの演奏が、アルバムに深みと奥行きを与えています。

シェリル・クロウ - ボーカル、ギター、エレクトリック[[ピアノ]]、オルガン、クラヴィネット、メロトロン、ベース、パーカッション、ハーモニカ
ジェフ・トロット - ギター、ベース
ウェンディ・メルヴォイン - ギター、ベース

まとめ

『グローブ・セッションズ』は、シェリル・クロウの才能が凝縮された傑作アルバムです。多様な音楽性と実験精神、そして彼女の情感豊かなボーカルが、聴く者の心を捉えます。グラミー賞受賞も納得の、ロック史に残る名盤と言えるでしょう。

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