グンダー・グンダーセン

グンダー・グンダーセン：ノルディック複合に名を刻んだ男

グンダー・グンダーセン（Gunder Gundersen、1930年9月12日 - 2005年7月2日）は、ノルウェー、アーケシュフース県アスケー出身の元ノルディック複合選手であり、その功績と革新的な競技方式の考案によって、ノルディック複合の世界に大きな足跡を残しました。

選手としての輝かしいキャリア

グンダーセンは、1950年代から1960年代にかけてノルディック複合選手として活躍し、数々の国際大会で優秀な成績を収めました。

1954年ノルディックスキー世界選手権：銀メダル獲得
1958年ノルディックスキー世界選手権：銅メダル獲得
1960年スコーバレーオリンピック：11位
ホルメンコーレン大会：1952年、1959年、1960年優勝（1959年はスヴェレ・ステネルセンと同点優勝）
1959年ホルメンコーレン・メダル受章

特に、伝統あるホルメンコーレン大会での3度の優勝は、彼の傑出した才能を物語るものであり、1959年にはホルメンコーレン・メダルを受章しています。

グンダーセン方式という革新

グンダーセンの名を不朽のものとしたのは、彼が考案したノルディック複合の競技方式「グンダーセン方式」です。それまでのノルディック複合は、前半のジャンプの得点と後半のクロスカントリースキーのタイムを得点に換算して合計するため、競技終了まで順位が分かりにくいという課題がありました。

グンダーセン方式は、この課題を解決するために、以下の手順で競技を行います。

1. 前半ジャンプを実施
2. ジャンプのポイント差をタイム差に換算
3. 後半クロスカントリーを、ジャンプの成績上位者から順に、換算されたタイム差をつけてスタート
4. トップでゴールした選手が優勝

この方式により、観客は誰が最初にゴールするかを見るだけで優勝者が分かるようになり、競技のエンターテイメント性が飛躍的に向上しました。グンダーセン方式は1985年から採用され、現在ではノルディック複合の標準的な競技方式として定着しています。ジャンプ1点当たりのタイム差は、競技のバランスを考慮して現在に至るまで変更が重ねられています。

引退後もノルディック複合界に貢献

現役引退後、グンダーセンはノルディック複合競技の技術委員として、競技の発展に貢献しました。1980年レークプラシッドオリンピックでは技術部長を務め、競技の運営に尽力しました。

2005年7月2日、グンダー・グンダーセンはオスロにて74歳で亡くなりましたが、彼の功績はノルディック複合の歴史に深く刻まれ、グンダーセン方式はこれからも多くの選手、観客に愛され続けるでしょう。

外部リンク

グンダー・グンダーセン - 国際スキー連盟のプロフィール （英語）
1960 nordic combined results
ホルメンコーレンメダル受賞者一覧（PDF）（ノルウェー語）
ホルメンコーレン大会優勝者一覧（PDF） （ノルウェー語）
グンダー・グンダーセン - Olympedia（英語）

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