ケイキロク

ケイキロク - 1980年のオークスを制した日本の競走馬

ケイキロクは、日本の競走馬として1980年の第41回優駿牝馬（オークス）での優勝が特に有名です。彼女の母ケイスパーコは1974年のCBC賞での勝利を含め、計7勝を挙げた名馬であり、ケイキロクはその初年度産駒となりました。父親はアメリカから導入された種牡馬ラディガで、この血統が彼女の優れた競走能力の源となっています。

ケイキロクの競走生活は一筋縄ではいきませんでした。デビューから初勝利までに3戦を要し、クラシック戦線に進む際には一時的に苦境に立たされました。代表的なレースである桜花賞では7着と振るわず、前哨戦でも目立った結果を残すことができませんでした。しかし、牡馬混合の京都4歳特別で3着に入ると、優駿牝馬に向かう機会を得ることができました。

オークス当日は、騎手の岡部幸雄との初コンビで挑むことになるのですが、彼は当時、関西所属の有力騎手たちとの契約が決まっており、どうしてもケイキロクに乗ることができなかったのです。このため、干されていた岡部が代役を務めることになりました。レース当日の馬場は重馬場であるものの、ケイキロクは周囲の不安定な馬たちを尻目に、非常に効率の良い走りを見せました。レースが進行する中、彼女はポジションを徐々に上げ、最終コーナーで埒沿いを通ることで、他馬との距離を広げていきました。結果として、彼女は2着馬に対して5馬身もの差を付けて圧勝、その瞬間、彼女の名は競馬界に刻まれることとなりました。

競走生活を経た後、ケイキロクは繁殖牝馬として新たな道を歩みました。北海道の下河辺牧場で母としての役割を全うし、勝ち馬を数頭輩出しました。特に、4勝を挙げたケイコバンや菊花賞にも出走した馬を送り出したことは、彼女の繁殖牝馬としての成功を象徴しています。1997年に繁殖引退後は、余生を日高町の牧場で送り、彼女の幸せな生活は2011年5月24日に老衰で終止符が打たれるまで続きました。34歳1か月という長寿を全うしたケイキロクは、今も多くの競馬ファンに愛され続けています。

ケイキロクの血統は非常に優れたもので、彼女の父ラディガはアメリカで4勝を挙げ、母ケイスパーコは数多くの勝利を重ねました。また、母方の血統には1971年度の啓衆社賞最良スプリンターであるエリモシルバーなども名を連ねており、競走馬としての素質が色濃く受け継がれています。さらに、従妹には皐月賞を勝ったナリタタイシンや、阪神牝馬特別を制したユーセイフェアリーの母であるタイシンリリィも存在し、ケイキロクがいかに素晴らしい血統を持っていたかが分かります。

ケイキロクの競走馬としての記録や accomplishmentsは、彼女が生きた時代の競馬界において重要な位置を占めています。彼女の存在は、今後も多くの人々の記憶に残り続けることでしょう。

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